自民が児童福祉法改正案まとめる 相模原事案で議論

改正案をまとめた自民党の厚労部会
改正案をまとめた自民党の厚労部会

自民党の厚生労働部会は3月23日、児童虐待防止策を強化する「児童福祉法等の一部改正する法律案」を取りまとめた。今国会の提出を目指す。また相模原児相が保護を見送り、中学生が自殺した事案について、出席した議員から「児相に指導したのか」と厚労の担当者に詰め寄る場面もあった。

改正案では、特別区の都内23区に児相を設置できるようにしたほか、都道府県の児相には、児童心理司や医師など専門家の配置や、研修の義務化を図った。さらに、虐待が疑われる子どもと保護者を円滑に引き離すために、弁護士の介入を求めた。親権喪失の審判請求の際など法的な助言を与えるのが目的だ。

両親がいない、家庭にいることができない子どもが入所する「自立支援ホーム」の対象年齢を22歳の年度末までに引き上げる。現行は義務教育終了後の15歳から20歳の年度末まで。大学などに通っていた場合に、継続した支援ができないとの指摘から年齢を引き上げるとした。

このほか、虐待予防として、支援を必要とする若い妊婦などの情報を、学校や医療機関が市町村に情報提供するよう求めた。

また部会では、相模原の事案が話題に上った。

平沢勝栄衆院議員が「この改正案で防げるのか。親の言うことを聞いたのが失敗だ」と指摘した。

「事実は小説より奇なりで、地獄だ。相模原のケースは、親が傷つけているのは明かだ。児相の面会に親が同意するわけがない。行政が守らないといけない」と豊田真由子衆院議員は語った。

原田憲治衆院議員は、厚労省の担当者に向かって「相模原児相に指導はしたのか」と憤った。

こうした意見に対して厚労省の担当者は「児相から報告があがっている最中だ。指導はしていない」話した。

さらに「死亡事例は検証することになっている。どこに問題があったのか検証している。今後は、個別ケースを検証して自治体には運用指針を示したい」との考を示した。

相模原児相が保護を見送り、中学生が自殺事案は、児相に通所していた男子中学生が平成26年10月に親戚の家で首をつっていた。意識不明の状態が続き、1年3カ月後の先月28日、死亡した。何度もSOSを送っていたが、命を救うことはできなかった。

関連記事