安全確保できなければ組体操実施見送りと通知 現場判断で

「現場で判断してもらいたい」と考えを述べる馳文科相
「現場で判断してもらいたい」と考えを述べる馳文科相

組体操の練習中に年間8千件もの事故が起こっている問題を受けて、スポーツ庁は3月25日、安全性が確保できなければ実施を見送るよう、全国の教委に通知した。同庁の分析によれば、昨年度までの46年間で9人が死亡していることが分かった。馳浩文科相は「現場で判断してもらいたい」と述べた。

通知文によると、児童生徒の習熟状況を把握し、状況に応じて指導計画の見直しを求めた。立体タワー型やピラミッド型の組体操、高い位置に上るなどの難易度の高い技について、安全が確認できない場合は実施の見合わせを求めた。

小学校高学年では体格差が大きいと指摘し、危険度の高い技は「慎重に選択すること」との表現にとどめた。中止を求めるのでなく、あくまでも現場の判断とした。

教委に対しては、低いタワーやピラミッドでも死亡事故が発生しているとして、事故事例などの情報を教員に周知徹底するよう要望した。

昨年度までの死亡のほか、障害が残った子どもが92人に上っていた。

昨年度に起こった事故は8592件。このうち、けが人が最も多かったのがタワーで14.4%、次いで倒立13.6%、ピラミッド13.2%と続く。

組体操のどの位置で負傷したかについても分析した。

タワー型では中段が最多で46.0%、ピラミッドでは土台である一番下が44.0%を占めた。

馳大臣は同日の閣議後会見で、「校長には安全配慮義務が課されている。そういった責任があるなか、年間8千件の事故が起こっている。そういうことを考えて、現場で判断してもらいたい」と話した。

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