こんな配慮あれば授業分かりやすい 障害学生らが冊子

完成した冊子「誰もが学びやすい授業を!」
完成した冊子「誰もが学びやすい授業を!」

立命館大学の障害学生と彼らの修学を支援している学生サポートスタッフたちが、教職員向けに、啓発冊子「誰もが学びやすい授業を!」(B5判、45㌻)を制作した。3月31日付で発行される。

内容は、障害学生の学びをめぐる教職員、障害のない学生、障害学生へのインタビュー、研究者による合理的配慮などに関する勉強会の概要、障害学生による座談会、「今日からできる配慮一覧」――など。教職員を主な対象とし、障害のある学生と支援する学生への理解を促し、より良い授業を展開してもらうのがねらい。

編集に当たったのは、同学の障害学生と学生サポートスタッフ合わせて11人。昨年9月から、勉強会やケーススタディー、編集会議を重ねて企画を練り、形にしていった。
発行は、障害学生の修学を支援する同学の「障害学生支援室」が創設10周年を迎え、この4月からは、障害者差別解消法が施行される、その時機に合わせた。

インタビューから明らかになったのは、▽大学での学びのつまずきや困りごとは、障害の有無にかかわらず存在する▽障害学生が何に困っているのか分からない▽障害学生に気を遣いすぎている――など。問題を整理すると、▽コミュニケーション不足▽顔を見合わせての話し合いが重要▽誰もが学びやすい環境づくりが大切――など。

研究者による勉強会から目が開かれたとされているのは、障害者差別解消法から見えてくる「差別」の基本的な意味。同法では、障害のある人を別扱いにするのが「差別」ではなく、「合理的配慮をしないこと」が、これからは「差別」になるという。

「今日からできる配慮一覧」には、視覚障害、聴覚障害、肢体不自由の各障害特性に応じた配慮の具体が挙げられている。そのいくつかを拾うと――。

視覚障害学生には、▽授業で配布されるレジュメや示されるパワーポイントのテキストデータを同学のmanaba+Rにアップロードしておけば、音声ソフトによる読み上げや点訳に変換できる▽「これ、あれ」といった指示語ではなく、具体的な言葉で説明を――など。聴覚障害学生には、▽口話法で言葉を読み取るために、黒板に向きながら説明せず、口元を見せ、発音と口の動きをはっきりと▽字幕付き映像教材であれば内容が理解できる――など。

企画・編集に当たった障害学生らは「障害学生への配慮は、誰もが受けやすい授業になる」と、ユニバーサルデザインの視点を語る。

冊子は、同学障害学生支援室サイト(http://www.ritsumei.ac.jp/drc/)にすでに掲載されている。

また障害学生支援をめぐるシンポジウムの開催も予定している。

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