副校長・教頭は危機管理必須 満足度に事務職員が相関

国立教育政策研究所の「副校長・教頭の職務状況に関する調査研究報告書」によれば、公立学校の副校長と教頭は、「校長の方針を理解する力」があると自覚する人が多いと分かった。「危機管理能力」を必要な力として挙げる人が多く、職務満足度には、学校事務職員の支援的関わりが影響していた。

調査対象は全国の副校長・教頭。求められる主な役割に関する資質・能力と、「豊かな人間性」に関する資質・能力について、34項目を設定し、各項目についてどの程度習得していると自認しているかを尋ねた。

「とても身に付けている」「ある程度身に付けている」のいずれかに回答した割合が高かった5項目は、▽校長の方針を理解する力▽管理職としての自覚・使命感▽教育に関する信念や理念▽勤務する校種の子ども・教育・組織に関する知識▽事務職員と連携する力。

割合が低かった5項目は、▽施設管理や会計管理に関する知識▽教職員の評価・フィードバック力▽経営ビジョンを構想する力▽教員の指導力を高める力▽国、地方の教育施策に関する知識だった。

次に、同じ全項目について必要度を調査。「とても必要である」と回答した割合が高かった5項目は、▽危機管理能力▽校長の方針を理解する力▽管理職としての自覚・使命感▽校長の考えを職員に伝える力▽教育に関する信念や理念だった。

学校運営事務・業務については、高校・特別支援学校と比べて、小・中学校の副校長・教頭の方が幅広く関与しているのが分かった。

また「副校長・教頭の職務満足度」と、「学校事務職員の行動」および「副校長・教頭への支援的関わり」との間には、それぞれ相関が認められた。副校長・教頭が、一般行政採用よりも教育行政採用の学校事務職員の方が、管理職の方針を踏まえた戦略的行動および支援的関わりの程度が大きいと認識しているのも判明した。

副校長は「校長を助け、命を受けて校務をつかさどる」、教頭は「校長を助け、校務を整理し、および必要に応じ児童の教育をつかさどる」のが職務。

同研究所は「チームとしての学校」をよりよく運営するために重要な役割を果たす副校長・教頭の機能強化に資する知見を得るために、この調査を実施した。

調査期間は昨年11月の1カ月間。校種別で比較するために、小・中・高校・特別支援学校それぞれの副校長・教頭700人にアンケートを実施。有効回答数2030人、有効回収率は72.5%。

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