教職員の負担軽減で冊子 業務改善などの課題に対応

冊子では現場の課題に改善策を示す/横浜市教委定例会で
冊子では現場の課題に改善策を示す/横浜市教委定例会で

横浜市教委はこのほど開催された定例会の一般報告で、市の教職員業務実態調査を踏まえた教職員の負担軽減に向けた取り組みを示した。現場の課題として、多数の調査への回答や会議があり、その負担から、教材研究など授業の準備に時間がかけられない状況が指摘された。グループウェア導入による校内情報共有の効率化、学校文書の簡素化、部活ノーデーの設定を含んだ部活動指針など、改善策を含んだ冊子の作成と全市立学校への配布、周知が報告された。

冊子は「教職員の負担軽減に向けた取組」と「教職員の負担軽減ハンドブック」。同市立学校教職員の業務実態に関する調査で明確になった課題から、学校や教委の業務負担軽減策や視点を示す。

冊子に示された課題として、▽調査報告や会議の事務負担による授業準備機会の不足▽管理職と教職員間の時間管理意識の差と学校全体の共通理解▽副校長の事務作業増による教職員育成不足▽特別支援や保護者対応の多忙感と負担感▽部活指導を軸にした若手教員の悩み――を挙げる。

その上で、教委と学校、それぞれで取り組む負担軽減の視点と内容を整理して掲載。立場ごとに進めていきたい方向性やポイントを明示した。

負担軽減の取り組みでは、「業務改善支援」と「専門スタッフなど人員配置の充実」を柱に例示。

業務量軽減を通じた取り組みでは、ICT活用による▽学校ホームページ簡易作成システムによる作成、更新の簡易化▽グループウェア導入による会議、打ち合わせ時間の短縮――を指摘する。学校の教委向け文書手続きの見直しや簡素化、教委の研修内容をキャリア別に見直すなどの精査や精選例も挙げる。

業務サポートによる負担軽減策では、「部活動ノーデー」「新たな外部指導者選出システム」「外部指導者派遣枠の拡大」を含む新たな部活動指針を打ち出した点や、夏季休業中の一定期間は、市の主催研修を行わず、学校判断で閉庁日を設けるなども報告している。

一方、同ハンドブックは、学校での1日の流れを例示しながら、負担軽減を実現するための視点や実践事例を取り上げる。

朝の授業前は、「会議や打ち合わせ時間の短縮策」として、会議の効率化や、いつでも共通理解内容を振り返り、確認できる状況作りのための視点やアイデアを提示。例えば、会議を無駄なく有効に進めるために「予定時間の明記」「ねらい、検討事項、重要事項を押さえた提案書を作り、議題を焦点化する」と助言する。

「定時退勤日の設定」では、教職員の心身の健康が教育の充実につながるを重視しながら、その設定と活用をうまく図っている学校の例を解説する。

計画的に仕事を進める大切さを意識づけながら水曜日の出張後は学校に戻らないのを基本ルールにしている学校や、月1回の定時退勤日を設定している事例などがある。

教職員が子どもとしっかりと向き合う時間を確保するために、難しい業務改善をそれぞれの立場で少しずつ進めていく知恵が詰まっている。

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