SC派遣など緊急要請 熊本副知事が文科相に要望

要望書を馳文科相に手渡す村田副知事(中央)
要望書を馳文科相に手渡す村田副知事(中央)

熊本県などで相次ぐ地震を受け、同県の村田信一副知事らが4月25日午後、文科省を訪れた。馳浩文科相にスクールカウンセラー(SC)や被災した文教施設の危険度を判定する専門家を派遣するよう、緊急要望書を手渡した。政府は同日午前、熊本地震による災害を「激甚災害」に指定にすると閣議決定した。復興に係る費用は、今年度の補正予算に組み入れられることとなった。

緊急要望書には、激甚災害の早期指定や、財政措置の拡充などが盛り込まれている。文教関係では、被害を受けた児童生徒の心のケアを行うSCの派遣強化を求めたほか、教職員の加配措置も促した。

このほか、学校施設の早期復旧を求めた。これらについて、財政措置を講じるよう要望した。

会談で同副知事は「子どもたちの心の支えとなるスクールカウンセラーの派遣を願いたい」と語った。さらに、震災で甚大な被害を受けた熊本城にふれ、「県民のシンボル。早期復旧の支援を」と訴えた。

馳浩文科相は「総理から『迅速に対応するように』との指示があった」と説明し、速やかに対応するとした。

学校の授業再開についても言及し、「学校は今、被災者の生活の場となっており、配慮してほしい」と慎重な対応を望んだ。

文科省は、熊本地震で被害を受けた県内児童生徒のために、(一社)日本臨床心理会にSCの人員確保を要請した。費用は「緊急スクールカウンセラー等派遣事業」を活用し、今年度予算の予備費や補正予算を充てる方針だ。

同省担当者は「被災地の対応については、できるだけ応えていきたい」と話していた。

東日本大震災でも、同事業によって平成23年度の補正予算で1296人のSCを学校に派遣し、児童生徒の心の支えとなった。

また同副知事が派遣を求めた、被災した文教施設の危険度を判定する専門家は「文教施設応急危険度判定士」。文科省はその派遣要請が予想されるとして4月20日、各国立大学法人学長に、自学に派遣可能な判定士がいれば、派遣候補者の名簿を大臣官房文教施設企画部参事官宛に送ってくれるよう、依頼した。

大臣官房文教施設企画部の藤井隆参事官(技術担当)によれば、19日から、専門家3人が文科省から熊本県に出向いたという。熊本市内を中心に、小・中・高校11校を訪れ、学校施設の状況を見て回った。県や市町から派遣されて現場に入ったほかの判定士もいるという。余震などの影響から交通事情などが変わる中で、現場での対応が行われている。

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