子どもの理系進学 親が及び腰

2015年ノーベル賞受賞後、子どもの理系進学について保護者の意識調査を行ったところ、研究者の仕事の苦労を知って、子どもを理系に進学させるのをためらう保護者が増えている。

調査はインターネット調査会社㈱クロス・マーケティングが行い、文科省科学技術・学術政策研究所が発表した。昨年10月30日から11月11日まで、同社の登録モニターをしている小・中・高校生の保護者を対象に実施。子どもからの回答は、保護者から聞き取る形で行われた。回答のあった保護者は2380人(男性1461人、女性919人)、小・中・高校生は3335人(男性1700人、女性1635人)

昨年、日本人研究者が相次いでノーベル賞を受賞したのをきっかけに、国民の科学技術に対する興味関心の変化や次世代を担う子どもたちと保護者の意識調査を行ったもの。

理系科目に対する子どもの興味関心では、理科に対して「非常に好き」と「どちらかというと好き」を合わせると小学生33.4%(低学年27.5%、高学年39.0%)、中学生35.9%、高校生28.0%で、小・中・高校生の3割弱から4割弱は好感を持っていた。

ノーベル賞の受賞後の意識変化は「非常に高まった」「どちらかというと高まった」と答えた子どもは、いずれの学齢群でも13%程度ある。

子どもが理科や科学への関心が高まった行動として「理科の勉強を一生懸命するようになった」「理科や科学に関連する本や雑誌を読むようになった」などが挙げられた。

「どちらかというと高まらなかった」「全く高まらなかった」は小学生20.4%、中学生25.2%、高校生29.7%だった。

研究者の仕事に関心を持つかについては「非常に興味関心を持っている」「どちらかというと興味関心をもっている」は小学生は受賞決定前が12.8%で受賞後は5.2ポイント増。中学生は15.7%で9.1ポイント増。高校生は17.8%で7.6ポイント増となった。研究者という職業が認識された形となった可能性も高い。

一方、保護者の意識調査では、ノーベル賞受賞決定後「是非とも理系に進学させたい」「どちらかというと理系に進学させたい」に減少傾向が見られた。研究者の受賞後の報道と合わせて、研究者の苦労についても取り上げる場合が多く、子どもを理系に積極的に進学させのをためらう保護者の姿が推測される。

調査まとめでは、保護者層を中心に、子どもの理系進学を促すことにより「理科離れ」に歯止めをかけたいと述べている。

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