多様性の尊重見据えた学びを促進 第8回外国語WG

豊かなコミュニケーションを図る展開が求められた
豊かなコミュニケーションを図る展開が求められた

中教審教育課程部会外国語ワーキンググループ(WG)は第8回会合を4月26日、文科省で開いた。教科課程の構造とカリキュラム・マネジメント、小・中・高校を通じた教科目標と評価の在り方などで意見を深めた。全教科共通で育むべき目標を見据えた外国語学習の視点も議論。「世界の文化の違いと多様性の尊重」「豊かなコミュニケーションと深い学びを通じてそれらに気付く」が指摘された。

教科課程の構造やカリキュラム・マネジメントの意義や効果については、総則・評価特別部会などの議論を参考に検討が進んだ。

委員からは「現状では、獲得した知識を思考、判断、表現につなげる学びが不十分。『表現し、伝え合う』学びの機会が足りず、文法知識などを得る学びだけに傾きがち」「目的意識を持ってコミュニケーションを深める学びが大事。ICTを効果的に使う場面など、ふさわしい学習形態の検討に配慮する必要がある」といった点の指摘があった。

そんな中で吉田研作主査は、「外国語の学びを通じて、どのような人間的成長や深まりが得られるのかという視点が求められている。教科特性を掘り下げるだけでなく、各教科を包括して育むべき外国語教育の視点やカリキュラム・マネジメントと、評価を考えたい」と述べた。

それに対してほかの委員からは、「学校現場で教科横断的な学びを具体的に実施する際、対象範囲をどう捉えるかの難しさがある。外国語では、『多様な文化の尊重』という視点で学びを進めると良いのではないか」「子ども同士の学び合いや豊かなコミュニケーションから、『互いの尊重』という目標を押さえれば」などの視点が示されていた。

一方、現在の中学校英語教育の側面として、「例えば『1年の暦から、自分が好きな月を理由を挙げて示す」という学習調査の問いに無答の生徒が多数存在する。これには学びの方法や教材内容の問題も感じる。教科書の内容充実、教科書以外の教材活用で反復的に学ぶ機会も検討すべきでは」との問題提起もあった。

その他、「CAN-DOリストの設定は授業改善にもつながる。学習目標に対するそれぞれの子どもの位置を確認する視点が提供できる。また学びの系統性に向けては、現在、学習内容をスパイラルに繰り返し活用する展開が乏しいと思う。この繰り返し活用する学びの充実がこれからの外国語教育の大事な視点ではないか」「低学力層を引き上げる指導や適正教材を考えていかなくてはいけない」「教科横断的な学びの実現は、校長が意識的にリーダーシップを発揮しないと難しい」などが挙がった。

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