18歳選挙権の意識が向上 中高生アンケートで明らかに

調査結果を発表する関係者
調査結果を発表する関係者

高校教育研究委員会と子ども全国センターは4月27日、高校生・中学生を対象とした「高校生・中学生1万人憲法についてのアンケート2015」の結果を発表した。18歳選挙権導入にあたり、10回目となる今調査から、高校生だけではなく、中学校3年生も対象とした。

18歳選挙権について、「賛成」「どちらかといえば賛成」との回答が半数を超え、中高生の主権者意識の向上が明らかになった。

調査では、28都道府県にある134校の中高生1万969人から回答を得た。実施時期は昨年10月から11月まで。

それによると、18歳選挙権の実現に「賛成」「どちらかといえば賛成」と回答した高校生は54.1%で、中学生は56.5%。どちらも過半だった。これに対し、「反対」「どちらかといえば反対」は高校生24.6%、中学生21.3%だった。

18歳になったら投票に行くかとの問いには、「行く」「多分行くと思う」高校生が61.9%で、「行かない」「多分行かない」の24.7%の約2.5倍となった。中学生は「行く」が66.7%で、「行かない」の19.1%の約3.5倍。18歳選挙権への強い関心がうかがえる。

こうした関心の高さは、▽18歳選挙権が実現して高校3年生での投票が現実のものとなったこと▽NHKの世論調査で87.3%が「今の政治が変わってほしい」と答えたように、政治に対する不満足感の高まり▽大学生・高校生のデモ活動――が要因として考えられると分析。

また高校・大学での勉学の機会について、入学金や授業料が払えずに、入学できなかったり、退学してしまったりする状況が生じているが、これに対しては、「教育は無償にして、そのような生徒をなくすべき」と高校生の56.7%、中学生の60.2%が回答していた。高校生からは「金銭面で、学業や将来の夢をあきらめることがあたりまえの世になってほしくない。子どもたちが安全に学習できる社会であってほしい」「先進国の中で、返す必要のない国の給付制奨学金が日本だけ無いのはおかしいと思う」との意見があった。

民主教育研究所顧問・国連子どもの権利報告書をつくる会会長・総合人間学会会長を務め堀尾輝久東京大学名誉教授は、同調査を、主権者意識がどう育っているのかを明らかにするものとした上で、学校現場では「単に投票のための教育にはしてほしくない。人権のための教育へと工夫していく必要がある」と述べた。

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