不易と流行でとらえ直す 産業教育WGで委員から意見

既存の学びを見つめ直す視点も出た
既存の学びを見つめ直す視点も出た

中教審初中教育分科会教育課程部会産業教育ワーキンググループ(WG)は第7回会合を4月27日、文科省で開いた。たたき台から、職業に関する各教科共通の指導内容、産業教育で育成する資質能力と目標の在り方などの議論を深めた。「副読本では産業の時代変化を捉え解説する必要がある」「変化し続ける職業能力を柔軟に見つめ、対応する力を養う視点を早期に示すべきでは」との意見が出た。

最初の議題では、職業に関する各教科共通の内容と、その学びを支援するための副教材の在り方について意見交換した。

委員からは、「教員によって指導観や温度差があるので、共通の視点を押さえた副教材の存在は良い」との賛意が出た。内容については、「さまざまな職業を中学校段階から学べる要素が必要。産業に関わる不易と流行を踏まえ、教科書では不易の部分を、副教材では変化の内容を示すといった整理ができれば良いのでは」「単なる読み物ではなく、子どもが自分の学びを蓄積し、振り返りながら、生き方と職業を見つめていくワークブックのようなものになれば」との意見が述べられた。

産業教育で育成する資質能力と目標の在り方などに関しては、たたき台として、▽職業分野に関する知識と技術を習得させ、職業の社会的意義や役割を理解させる▽職業能力の高度化やグローバル化などを踏まえ、職業分野に関する課題を発見し、倫理観をもって合理的、創造的に解決する力を育成する▽豊かな人間性を育み、より良い社会の構築を目指し、自ら学び、産業振興や社会貢献に主体的、協働的に取り組む態度を育成――が説明された。

これについては、「各企業で経営戦略の大幅な見直しが進む中で、既存の業態と異なる業務変化への対応力が必要になっている。今後は、就職後も、大きな職能の変化に対応できるよう、早期に職業人としての在り方や産業の実状を伝える内容が必要」と指摘された。

一方、「グローバル化と産業変動の中で、その対応に必要な基礎となる汎用力は、協働的な学びなど、これまでの専門教育の中でも実施し、育まれているという前提理解は必要」とも示されていた。「今後は、これまでの学びを、子どもがメタ認知し、俯瞰しながら、意識化する働きかけや学習展開が大事ではないか」などと提言された。

関連記事