生徒との私的メール 禁止や事前報告求める教委も

教え子へのわいせつ行為などが発覚し、懲戒処分になる教員がしばしば見受けられている。そんな中で、教員と生徒間での私的なメールやSNSでのやりとりを禁止するなど対策を講じる教委が増えている。こうした禁止についての通知を各学校に発出し、注意を促すほか、生徒とのメール交換を校長に事前報告するよう求めて再発防止に取り組んでいる自治体もある。

秋田県教委は昨年11月付で県内の公立高校や特別支援学校に向けて、「生徒との安易なメール交換は重大な事故につながる」との通知を発出。26年度からの2年間で、生徒とのメールとの交換でわいせつ行為に及んだ懲戒処分は2件だった。

同県教委は「通知のほか、各学校では不祥事対策として教職員研修を実施している」と話す。

教員と生徒とのメール交換を校長などの管理職に事前報告させる教委もある。

佐賀県内では公立中学男子教諭が元教え子にメールなどで連絡を取り、わいせつ行為に及ぶ事案が昨年9月と今年4月に立て続けに見つかった。

これを重くみた県教委は部活などの連絡で生徒とのメール交換をする場合は、校長に事前報告するように県立中・高校などに通知を出した。事前報告した場合でも、CCなどの機能を活用して複数の教員がメールの内容を閲覧できるようルールを設けた。県内市町村教委にも同様の取り組みを要望した。
同県教委は「規則を設けて、教員と生徒との一定の距離感を保つ必要がある」と再発防止に力を入れる。

神奈川県教委では18年度から27年度まで間に、児童生徒との携帯電話やメールでの連絡方法の取り扱いに関しての通知を5回発出している。これらを一本化する形で4月26日に各県立学校長宛に、「児童生徒への業務以外の私的な通話や通信を絶対に行わないこと」と厳しい表現で通知した。27年度にはLINEやメールなどのやりとりをきっかけに教師と生徒のわいせつ行為が4件発覚していた。

不祥事対策が功を奏し、わいせつ行為が減少した教委もある。

埼玉県教委は26年12月22日、教師と生徒間のメールなどでの連絡を禁じる通知を出した。この年度にはわいせつ行為が7件発覚し、加害教員に懲戒処分が課された。

その後、毎年10月から11月までを「不祥事防止強化月間」とし、各学校で開かれる教員研修に力を入れている。通知以降はわいせつ事案が1件に留まった。

同県教委は「一定の効果がみられたと思う」と語っている。

文科省によると、25年度にわいせつ行為で懲戒や訓戒処分を受けた公立学校の教職員は、過去最多の205人(前年度186人)に上った。そのうち約半数は自校の児童生徒を対象にした行為だった。

LINEなどを悪用するケースが増えたのが主な要因とみられる。

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