市ぐるみで進めるキャリア教育に向け 事例冊子を配布

パンフレット「はまっ子未来応援団」から
パンフレット「はまっ子未来応援団」から

横浜市教委は、市ぐるみで進めるキャリア教育の実現に向け、啓発パンフレット「はまっ子未来応援団~横浜を未来の開拓者たちの学び舎に」を作成。全市立小・中・高校、特別支援学校や市内の商工会議所、青年会議所などに配布した。

パンフレットでは、学校と地域が一丸となって進める同市のキャリア教育を「自分づくり教育」と題して推進すると説明。平成26年には、学校で同教育を進める際の視点を示したパンフレットを作成し、市内各校での周知と実践を図ってきた。このたびは、家庭や地域、企業などの取り組みを含めた協働教育の関係や考え方に触れている。

より良い自分づくりに必要な力では、▽自己肯定感▽コミュニケーション力▽地域貢献、社会参画力――という観点を明示。子どもたちがこれらの力を育み、生涯を通じて学び続け、未来を生き抜いていけるようになるのを願い、学校、家庭・地域、企業・商店が協働して進める学びの観点や育てたい力を挙げる。それぞれの教育活動の関係やポイント、事例、意識するべき視点も解説している。

学校教育の項目では、日々の学習で、子ども同士の対話やそれぞれの主体性、能動性を引き出す展開を意識させたいと指摘。地域と連携した実践の重要性も強調する。

家庭、地域の事例では、子どもたちは多様な人々との関わりの中で成長するとし、さまざまな出番を作ってほしいと要望。活動例として「家族の一員としてのお手伝い」「地域活性化のご当地キャラクターを一緒に考案する」「防災訓練の参加で地域とのつながりを」などを取り上げ、成功も失敗も経験させたいと話す。

企業、商店の実践では、出前授業や校外学習、職場体験の例を説明。子どもは働く大人の背中から未来の夢や見通しを持ち、将来の目標を描くと意義を述べる。そのため、子どもたちが職業人と関わりながら、社会のリアルな課題を解決する機会を持たせたいとする。農家実習で農薬使用の是非や野菜の規格について考えたり、育てたい能力に応じて活動内容を見直したりするなどのアドバイスする。

平成26年、学校に向けて作ったパンフレット「横浜市キャリア教育推進プログラム『自分づくり教育』」では、従来の教育活動をキャリア教育の視点で捉え直そうなどと解説する。小学校算数、比の学習の「間接測定」をからめた事例では、測量技師を招いた指導を挙げ、昔と現在の測量方法を対比させながら、先人の知恵が今の技術に生かされているという気付きを深める指導が可能と指摘する。

同教委では「学校だけでなく、市全体で子どもを育てる状況を作っていきたい」と強調。今年度の文科省委託事業として6月から小・中・高校生を対象にした「起業家コンテスト」を実施し、そこで、パンフレット「はまっ子未来応援団」を賛同企業などに配布したいとも話す。

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