一部改正自殺対策基本法で通知 学校の努力義務周知を

文科省はこのほど「自殺対策基本法の一部を改正する法律の施行について」と題する通知を、小松親次郎初中教育局長、有松育子生涯学習政策局長、常磐豊高等教育局長の連名で発出した。発出先は、各都道府県・指定都市教委教育長など。

同一部改正法が4月1日に施行されたのを受けて、特に学校に関連した努力義務などの理解と周知を図るよう求めた。

同法は、▽誰も自殺に追い込まれない社会の実現を目指す▽生きるための包括的な支援として保健、医療、福祉、教育、労働その他の関連施策との有機的で総合的な連携を図り、実施する――のが趣旨。

この中で学校に関連しているのは、第8条と第17条の3。

第8条は「関係者の連携協力」に関して。「国、地方公共団体、医療機関、事業主、学校、自殺対策に係る活動を行う民間の団体その他の関係者は、自殺対策の総合的かつ効果的な推進のため、相互に連携を図りながら協力するものとする」と、連携協力の義務を明記した。

第17条は「心の健康の保持に係る教育及び啓発の推進等」。その3項には、「学校は、当該学校に在籍する児童、生徒等の保護者、地域住民その他の関係者との連携を図りつつ、当該学校に在籍する児童、生徒に対し、各人がかけがえのない個人として共に尊重し合いながら生きていくことについての意識の涵養等に資する教育又は啓発、困難な事態、強い心理的負担を受けた場合等における対処の仕方を身に付ける等のための教育又は啓発その他当該学校に在籍する児童、生徒等の心の健康の保持に係る教育又は啓発を行うよう努めるものとする」と、努力義務が定められている。

学校には、これらの義務と努力義務を、学校経営や諸機関との連携協力、教育課程、年間計画に、確実に反映させていくよう求められる。

また大学や専修学校などには、自殺対策に係る人材育成のための教育プログラムの実施などが考えられるとしている。

文科省からの通知には、教育・啓発のための教材として、同省が平成26年7月に発行した「子供に伝えたい自殺予防~学校における自殺予防教育導入の手引」の活用が促されている。

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