「倉敷宣言」を採択 教員研修の国際交流など

共同記者会見では、G7各国・EU代表らが手を握り、宣言内容を実行していくと誓った
共同記者会見では、G7各国・EU代表らが手を握り、宣言内容を実行していくと誓った

教員の資質・能力向上で協力し合おう――。5月15日に閉幕したG7教育大臣会合が、グローバルな視点から教育政策の方向性を定めた「倉敷宣言」を採択した。テロや貧困など世界を取り巻く課題が山積している中で、教育と教員養成などの重要性が確認された。

大臣会合の最終日に開かれた共同会見で馳浩文科相は、この宣言に基づき、教員研修の国際交流を盛り込んだ「倉敷宣言プログラム」を、来年度概算要求に盛り込む方針を示した。

宣言文では、移民・難民の大量流入や技術革新による雇用創出などにふれ、「多様化・複雑化する社会の中で教員の高い専門性が期待される」として、教員の社会的地位や待遇向上を具体的に推進させていくとした。

さまざまな背景をもつ子どもたちのために、教員自身が異なる文化の人々と協働する力が必要だと明示し、「グローバルな視点から教育できるような教員人材」を求めた。

エビデンスに基づく教育施策の重要性もうたった。質的・量的な研究により、客観的な根拠に基づく教育政策が、効果を最大化するための重要なカギと強調した。

また世界中で起きているテロリズムを教育によって防ごうと、あらゆる暴力や差別を阻止するために「価値観や行動を促進し、共生社会を実現する」として社会参画を促す「シティズンシップ」を育成する教育実践を推進する。

このほか、ICT利活用の推進を要望。質の高い教育を促進するために「教員が重要な役割を果たす」とした。

会見で馳文科相は「倉敷宣言プログラム」にふれ、「行動計画を示し、予算に盛り込み、施策として実行していく」と宣言した。

来年開かれるイタリアでのサミットでも、教育大臣会合の開催を決めた。

倉敷での同会合は2006年の主要8カ国(G8)サミットがあったロシアで開かれて以来10年ぶり。国内では2000年の九州・沖縄サミットの際に東京都内で開かれた。

関連記事