都道府県名20字の増を 学習すべき漢字に

小学校で学習すべき漢字について議論された
小学校で学習すべき漢字について議論された

中教審初中教育分科会教育課程部会は文科省で5月17日、国語ワーキンググループ(WG)の第7回会合を開き、学年別漢字配当表や学校図書館について議論した。

小学校国語科で学習すべき漢字を増やす意向が示された。提案された漢字は、現行の「学年別漢字配当表」にない都道府県名に用いる漢字20字。

「学年別漢字配当表」の取り扱いについては、▽児童の日常生活および学校生活に必要な用語を表記する漢字▽国語科および他教科等において必要な学習用語を表記する漢字▽児童にとって習得率や定着率からみて無理のない漢字――などの5観点から考えられている。

(一財)総合初等教育研究所が行った「教育漢字の読み・書きの習得に関する調査と研究 第4回調査2013年実施」では、平成25年時の正答率が15年時以上だった漢字は79%だった。またベネッセ教育総合研究所が実施した「小学生の漢字力に関する実態調査2013」によると、正答率は全体で59.0%だが、学年別にみると2年生から6年生までの正答率が低下傾向にあった。

こうした調査結果から、指導する字数の増加については児童の学習負担を考慮して、極力抑制する必要があるとした。

これに対して、都道府県名に用いられている漢字に関しては、小学校国語科での学習を求め、現行の「学年別漢字配当表」に20字を新たに追加するとの提案がされた。これらは社会科の学習用語でもあるため、社会科と連携しての指導も求められる。

大野泰弘東京都練馬区立関町北小学校長は「子どもや教員の負担を考えると、これ以上増やすべきではない」と述べたが、都道府県名に用いられている漢字に関しては、小学校での学習に賛成した。他の委員からも同様に、賛成の声が多数上がった。

現行の「学年別漢字配当表」にない都道府県名に用いられている漢字は茨・媛・岡・潟・岐・熊・香・佐・埼・崎・滋・鹿・縄・井・沖・栃・奈・梨・阪・阜の20字。

現在、教育課程部会では、22年に常用漢字表が改定されたのを踏まえ、小学校では実生活や国語科以外の各教科等との関連を考慮しながら、漢字の学年別配当見直しの検討が求められている。

また学校図書館については、蔵書の拡充や学校司書の充実と資質・能力の向上が求められた。

これに対して委員からは「学校図書館だけでなく、公共図書館の利用についても、WGの取りまとめで触れていくべき」との声が上がった。

横山真貴子奈良教育大学教授は「身近なところに本がある重要性から、先生には学級文庫の設置や充実も考えてほしい」と提案した。

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