持続可能な社会の学びで意見 産業教育WG論議深まる

学外連携でコーディネート体制の必要性も示された
学外連携でコーディネート体制の必要性も示された

中教審初中教育分科会教育課程部会産業教育ワーキンググループは第8回会合を5月18日、文科省で開いた。これまでの議論でまとまった産業教育の目標と評価の在り方や教育内容の改善充実の観点から、意見交換を深めた。委員からは「持続可能な社会づくりを踏まえ、環境に配慮したライフスタイルを学ぶ視点を含んでほしい」などの意見が上がった。

会合冒頭、これまでの審議のまとめが説明された。産業教育で育成すべき資質・能力の整理と目標の在り方として、3点が指摘された。

1点目は「社会的意義や役割を含め、各職業分野について体系的、系統的な理解を深める。加えて、関連技術も習得させる」。2点目は「各職業分野に関する、持続可能な社会の構築、グローバル化、少子高齢化などの課題を発見し、職業人としての倫理観を持って合理的、創造的な問題解決能力を育む」。3点目は「職業人としての豊かな人間性を育み、より良い社会の構築を目指し、自ら学び、産業振興や社会貢献に主体的、協働的に取り組む態度を育成する」を示した。

そのための学習過程では、▽課題発見▽予想や仮説による解決の方向性の検討▽計画立案と実施▽結果から計画を検証する振り返り――という流れを整理。この経過の中で、学びに向かう力やより良い社会構築に向けて課題発見しようとする態度などが育まれるなどとしている。

これらのまとめをもとに、委員らが意見を交わした。多くの産業教育分野の改善と充実であがった「持続可能な社会への対応」を踏まえ「環境に配慮したライフスタイルの学習の実施を加えてほしい」をはじめ、「経営力の育成」などが出た。

学びの大前提となる社会と産業の関係についての意見もあった。「産業革命などを背景に、これまでは産業の変化に社会が追従する関係が大きかった。しかし、現在は、地球温暖化など環境の危機を視野に、社会としての在り方に産業がどう対応するかという視点が重要になっている」とし、「社会と産業の関係が大きく変化している状況を明確に示しておく必要があるのではないか」との考えも上がった。

その他、商業科などで進められている模擬会社作りによる販売活動についても指摘。多くの場合、学校や教員が個々の努力で外部連携や協力者の開拓を進めていると課題を訴え、学外連携のコーディネートを図る支援体制や制度の必要性も強調した。

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