障害のある学生支援を検討 心理面も重要

障害のある学生の修学支援について議論された
障害のある学生の修学支援について議論された

文科省が、障害のある学生の修学支援について検討している。検討内容は、教育方法に関する考え方や初中教育段階から大学などへの移行(進学)についてなど。

今年度当初から施行されている「障害者差別解消法」を踏まえた合理的配慮に対する考え方について、このほど開かれた第2回の会合では、委員から、「内容が確立されてもその通りに対応できない場合もあるのでは」との懸念の声が上がった。

また松﨑丈宮城教育大学特別支援教育講座准教授から、教育方法に関する考え方が提案された。

同准教授は、教員による学生への善意の対応が全て合理的配慮とは限らないとし、配慮の要否を意思表明できない学生のための心理支援の重要性を訴えた。善意による対応として挙げられたのは、音読や発表時に教員が障害学生の順番をとばす――など。

障害のある学生が日頃から気兼ねなく相談できる窓口が求められるとした。

「UDトーク」などの音声認識アプリを使った対応も提案された。だが、音声認識が完璧ではないとの不安要素や学生が簡単には使いこなせない、財源的に厳しいなどと課題を指摘する声が多数上がった。

合理的配慮に対しては「たとえ内容が確立されたとしても、その通りに対応できない場合もあるのではないか」との意見が出た。

市川裕二東京都立清瀬特別支援学校長から初中教育と大学などとの接続について、現状報告と課題が報告された。

東京都教委が行っている公立学校統計調査報告書によると、都公立特別支援学校の大学進学者数は、平成26年度卒業者が27人、25年度23人、24年度24人、23年度24人と横ばい。特別支援学校では個別の教育支援計画を作成し、合格後、特別支援学校と大学との間で必要な支援などについて引き継ぎが行われている。引き継ぎには保護者や本人の了解が必要だが、了解を得るのが難しい場合も多い。

これについて同校長は「大学に支援が必要との情報が伝わると、支援を受けられるなどのメリットがあると、保護者や本人に伝えていく必要がある」と述べた。

個別の教育支援計画に関しては、全学校での作成が求められているため、小・中・高校での作成と活用が課題となっている。

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