改正発達障害者支援法成立 教育などの充実策盛り込む

自閉症や学習障害がある人を支える改正発達障害者支援法が5月25日、参院本会議で可決、成立した。教育や就労の支援策の充実を図り、関係機関に切れ目のない支援を促す。

教育については、発達障害がある子どもがほかの子どもたちと一緒に教育を受けられるよう通級指導を求めた。

個々に合った支援の目標などを明記して「個別の教育計画」の策定を進めるとした。現行の学習指導要領では、特別支援学校に限って義務化されているが、小・中学校の特別支援学級などでは策定を推奨している。さらにいじめ対策にも言及している。教育や医療、福祉などの専門的知識を有する人材の確保を掲げた。

こうした施策については、教育再生実行会議の第九次提言にも示されている。

このほか、国や都道府県が働く機会の確保に加え、職場への定着を支援する規定のほか、刑事事件などの取り調べや裁判で不利にならないように、意思疎通の手段を確保するよう求めた。

支援法は議員立法で平成17年に施行され、改正は10年ぶり。周囲との理解が不十分なために日常的な生活を営むのが困難なケースが多く、基本理念にはこうした日常社会にある「社会的障壁の除去」が明記された。

学校と教員には、(1)児童虐待の早期発見に関する努力義務(2)児童虐待発見時の児相への通告義務――が課せられている。これらを果たす上で、改正児童福祉法施行によって、学校により近い場所に児相が存在するようになり、連携や相談などは、これまでよりも密にできそうだ。

虐待事案が増えている中で、教員は、授業中や休み時間中などでの普段からの児童生徒観察、健康診断時の所見などについて、常に注意を払いたい。

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