誰もができる子どもの支援策を体験 PFA学ぶ講習会

働きかけの実際をロールプレイで考えた
働きかけの実際をロールプレイで考えた

(公社)セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは、誰もができる子どもたちへの心理社会的ケアの手法「サイコロジカル・ファーストエイド(PFA)」の理論と効果を体験を通して学ぶ講習会を6月6日、東京都千代田区の東京事務所で開いた。熊本地震の被災者支援でも使われているPFAの見る・聴く・つなぐ――の関わり方を解説。多様な状況下で具体的な対応を参加者同士でやりとりしながら、意義や良さを学んだ。

PFAは、自然災害などの際、専門知識がない人でも、被災者への効果的なケアやサポートを提供する手法として、WHOが確立した。セーブ・ザ・チルドレンでは、平成25年にこの手法に基づく子どもや養育者支援に特化したマニュアルを作成。熊本震災での有効活用と普及が進んでいる。見る・聴く・つなぐを柱とした援助原則が特徴。カウンセリングや心理分析などを行わず、子どもの発達に応じながら、それぞれのニーズや不安要素を確認し、必要な手助けや適切な支援者へのつなぎなどを進めていく。

講習会では、このような援助原則と子どもの発達特性を押さえ、具体的にどのような支援を行うのかを、参加者同士でシミュレーションしながら考えた。

例えば、0~3歳の子どもは、「言語コミュニケーションが未熟」「身体的接触によって安心する」などの特性がある点を指摘。そのため天災被害を受けた際には、「親にくっついて離れない」「いつもより泣いたり、イライラしたりする」などの反応が増えてくるのを、参加者の意見を交えながら確認した。

続いて、子どもの年齢層ごとに、PFAの見る・聴く・つなぐの働き掛けを考え、実際にやり取りし合った。

まず見るでは、子どもが1人ではないか、不安を抱えていないかなどの安全や状態の確認を行う。聴くでは、相手に寄り添いながら、思いや心配事を尋ね、話に傾聴し、気持ちを落ち着かせる。その際、相手の悲しみを受け入れ、共感する聴き方が重要と、インストラクターからアドバイスがあった。

7歳児を想定したシミュレーションでは、自転車で帰宅中の子どもが転倒し、けがをしている状況に大人が出会う場面をペアで再現。発達特性を押さえ、大人役は子どもに優しく「どこをけがしたの」などとささやいて状態を確認。「痛い」と泣き続ける子どもの辛さを「痛いけど、大丈夫、大丈夫」と受け止めながら、辛さに寄り添うのを心がけた。

そして、つなぐでは、通行人の手助けを得ながら保護者や学校への電話連絡をするなどの流れが提案された。

さまざまな実例を共有しながら、支援のポイントを実感的に深めていった。

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