日本の高校生は安全意識高いが消極的 4カ国を調査

4カ国の高校生の安全に対する意識について説明する明石センター長
4カ国の高校生の安全に対する意識について説明する明石センター長

国立青少年教育振興機構は6月7日、文科省で「高校生の安全に関する意識調査―日本・米国・中国・韓国の比較―」の結果概要報告を行った。日本の高校生は、安全や危険回避への意識が高い一方、野外活動への参加度が低く、行動力が弱いとの結果が明らかになった。日米中韓4カ国の高校生の安全に関する意識調査を行ったのは、これが初めて。同機構青少年教育研究センターの明石要一センター長は「日本の高校生の内向きの生活が影響しているのではないか」との見解を示した。

調査によれば、日本の高校生は(1)「海や山などでは『立入禁止』のところに入らないようにする」が83.5%、(2)「道路の信号を守る」が74.4%と高く、安全ルールを守る意識が高かった。他国は、(1)では中国が76.4%、韓国72.4%、米国35.8%、(2)では同順で79.8%、56.9%、47.4%で、米国の高校生の安全意識の低さが明らかになった。

今の社会について「とても安全である」「まあ安全である」と回答した日本の高校生は67.1%で、4カ国中で最も高かった。最も低かったのは韓国の27.2%。米国が62.2%、中国が56.8%だった。

野外活動への参加では「ほとんどない」との日本の回答が59.4%で最も高く、中国が42.9%、韓国39.9%、米国30.1%。

自分に対しての問いでは、「自分の意志を持って行動できるほうだ」に対し「とてもそう思う」と回答した日本の高校生は28.3%で、米国の48.4%、韓国の37.9%、中国の34.8%に比べて、かなり低かった。また「厳しい状況の中でも落ち着きを維持することができる」との設問に「とてもそう思う」と回答した高校生は、日本の15.8%に対し、米国33.0%、中国21.9%、韓国19.7%となり、日本と米国との間では2倍以上の差がみられた。

これについて明石センター長は「日本の高校生は内向きの生活をしているから、このような結果になったのだと思う。野外活動などの推進が大切だ」と語った。

今まで受けた安全教育については各国とも、▽交通安全(日本90.3%)▽火災時の避難訓練(同85.4%)▽地震や台風など自然災害時の避難訓練(同84.7%)――が多く、日本では「インターネットによる被害の予防」が84.2%となり、他国と比べて高い傾向にあった。

最も必要な安全教育に関しては、日本は▽地震や台風など自然災害時の避難訓練▽インターネットによる被害の予防▽交通安全――の項目を支持した。しかし、その割合はどの項目も2割程度。ただ、他国は1割に達していなかったので、それと比べれば、日本の高校生の意識は比較的に高いといえそうだが、安全教育の具体的な内容となると、答えられない、あるいは答えにくい状況にあるようだった。

調査の実施時期は、昨年9月から11月にかけて(韓国は12月)、日本では全国の学校名簿からランダムに抽出された17校(北海道・宮城・千葉・東京・新潟・愛知・岡山・広島・福岡・熊本の1都1道8県)の1832人(回収率94.3%)から回答を得た。

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