埼玉県の高校野球部員が児童に投球指導 小学校と連携活動で

生徒のコミュニケーション力育成にも役立っている
生徒のコミュニケーション力育成にも役立っている

埼玉県久喜市立鷲宮高校(金子益巳校長、生徒数862人)の野球部員が、同市立鷲宮小学校(江森浩校長、児童数278人)に出向き、児童に多様な活動を織り交ぜたボール投げ指導を行うスポーツ交流会が6月8、9の両日、同小学校で実施された。1年生児童との交流では、高校生部員の優しい励ましを受けながら、お手玉を使ったキャッチボールでより良い投球フォームを学んだ。遠投計測では、児童が教わった技術を生かし、飛距離を伸ばしていた。

8日の交流会では、1、2、4年生児童らが体育の授業に位置付けながら、同高校野球部2、3年生から指導を受けた。同県「新体力テスト」で同小学校児童のボール投げの力に課題があるのが分かり、野球部員の力を借りる今回の連携に結び付いた。活動は、児童の発達特性を考慮しながら、それぞれ内容が工夫されている。

1年生児童のプログラムでは、何よりもボールを使う楽しさを味わわせるのを大事にした。

最初は「お手玉」を使ったキャッチボールを実施。生徒と児童がペアになり、児童の投球を「いいよ」「ナイスボール」などと励ましながら、腕の振り方や球を離すタイミングなどを、ジェスチャーを交えてさりげなくアドバイスした。

お兄さん、お姉さんの和やかなサポートで、児童は元気に何度も投球を繰り返し、ボールを扱う楽しさを満喫。時折、生徒にお手玉をぶつけるゲームを織り交ぜたり、野球部員の強肩で理想の大遠投を披露したりして、児童の学ぶ意欲や憧れを高めていた。

後半は、扇形の計測ゾーンを設け、児童の投球練習成果を披露し、確認し合った。ゾーン内の5メートルと10メートル地点に目安となるコーンを立て、生徒が寄り添った。目標を意識させながら、「こっちに向けて投げて」などと励ました。

見守る生徒は、お手玉キャッチボールを一緒にした児童の番になると、その名前を呼び、ひときわ大きな声援をかけた。そんなエールに励まされるように、どの児童も元気いっぱい腕を振り、自分なりの練習成果を発揮していた。

この交流会は、昨年度からスタート。同高校の地域貢献への思いと同小学校での教育課題が絡み合い、より良い連携につながった。夏休み期間中は、同高校生が同小学生に学習や宿題のサポートを行う「寺子屋教室」も実施。県が児童生徒への体験活動充実を目指して推進する「小学生と高校生のスポーツ交流事業」の一環としても位置付けられている。

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