自分の意思を投票に 主権者教育で高校生の意識向上

模擬選挙体験授業で投票を行う生徒たち
模擬選挙体験授業で投票を行う生徒たち

学校法人創志学園クラーク記念国際高校横浜キャンパスで6月9日、模擬選挙体験授業が行われた。早稲田大学マニフェスト研究所と連携し、主権者教育での活用を目的に作られた教材「クラーク・マニ研モデル」を使用した。

模擬選挙体験授業に参加した生徒からは「自分の意思を投票につなげたい」との声が聞かれた。

同教材の特徴は、▽中立性・公平性▽生徒の自主学習▽模擬選挙の体験▽実際に行われている選挙をモデルに▽教員の負担軽減――。

この日は、熊本県知事選挙をモデルに模擬授業を実施。授業前半では、候補者3人のプロフィールやマニフェスト情報を基に、それぞれの良い点・悪い点を、▽人物重視▽総合判断(人物と政策)▽一点重視▽消去法▽身近さ――の5つの「モノサシ(投票基準)」から、グループで考え、発表した。

授業後半では、模擬選挙が行われ、生徒自ら誰に投票するのかを決め、教室内に設置された投票箱に投票した。

開票では、実際に行われた熊本県知事選挙の投票結果と順位が同じになり、教室内には「おぉー!」との声が響いた。

授業に参加した生徒からは「若い人の選挙率が低下しているのに、もっと下げて大丈夫なのか。中学校・高校・大学で政治に興味を持てるような教育がないといけないと思う」との意見が出た。

これに対し、「20歳は大人だから選挙について分からないことを人に聞きづらい。でも、18歳だと気軽に聞かれる。だから18歳選挙権はいいと思う」と話す生徒もいた。

他の生徒からも「今日の経験を生かして、自分の意思を投票につなげたい」「まったく興味がなかったけれど、身近に感じられた」との声が聞かれた。

参院選が行われる7月に18歳を迎える生徒たちは、「選挙に行って投票する」と答えていた。
また授業後には参加した教員向けに、教材の概要説明が行われた。

同校業務推進部業務推進課の阿部賢太主任は「実際に18歳になったときにどう動いたらいいのか、生徒たちも分からない。専門機関との連携により、生徒の理解を深めるためのしっかりした授業内容にできる」と、同学との連携理由を語った。

環太平洋大学次世代教育学部の林紀行学部長補佐は「教員は選挙に対する自分の意見は生徒たちに述べない方がいい」と注意を促した。

同主任は「ホームルームなど、授業以外の時間で担任が授業を行えるような内容にしていきたい」と述べた。

参加した中高一貫校の教員からは「高校だけでなく中学校から実施していくのが大切。実際に選挙に行った高校の先輩からの意見を取り入れて授業を行っていきたい」と語った。

神奈川県立高校公民科の教諭は「実際にこの授業を、7月に高1の『現代社会』、高3の『政治経済』で実施する」と話した。

授業には生徒20人、外部の教員5人、同校の教員5人が参加した。

「クラーク・マニ研モデル」は、「社会参加に必要な知識、技能、価値観を習得する」のを基本に、グループ学習や生徒の自主学習、模擬投票を中心に行う内容となっている。

同教材は、さまざまな教育現場で自由に使用できる。教材活用に関しての問い合わせ=電話078(262)0839。

関連記事