高校の94.4%が主権者教育を実施 最終まとめで発表

主権者教育の推進について最終まとめが発表された
主権者教育の推進について最終まとめが発表された

文科省の「主権者教育の推進に関する検討チーム」は6月13日、最終まとめを公表した。この中で、高校の94.4%が平成27年度に主権者教育を実施したと明らかになった。

最終まとめで示された今後の取り組みの方向性としては、▽主権者教育の周知啓発▽主体的な社会参画に必要な力を育む高校の新科目「公共(仮称)」の検討▽地域学校協働活動や体験活動の充実――などが挙げられた。

検討チームは平成27年11月9日に、義家弘介文科副大臣の下に設置。主権者に求められる力の養成(主権者教育)に関する方策について検討してきた。

今年3月31日に中間まとめを作成。その後、文科省では「主権者教育(政治的教養の教育)実施状況調査」を行い、昨年度の第3学年以上の生徒(同年度末には卒業済みの生徒等)に行われた主権者教育の実施状況や副教材「私たちが拓く日本の未来」の活用状況を調べた。(定時制や通信制では3年修了後に卒業できなかった生徒もいるため、第3学年「以上」としている)

最終まとめが示した方向性は、この調査の結果を踏まえて策定された。

調査によると、主権者教育を実施した高校は全体で94.4%。国公立が97.9%、私立は81.8%で、主に特別活動や公民科実施されていた。

教材の使用状況については、副教材を使用している割合が全体で84.7%。国公立は87.7%、私立が71.9%となり、副教材の積極的な使用が明らかになった。

28年度の第3学年への実施予定については、全体の96.4%が実施すると回答した。1年間で2~4時間、もしくはそれ以上の時間数で取り組むとしている。

調査は、全国の全日制・定時制・通信制・特別支援学校の計6407校に実施。期間は今年4月から5月まで。

文科省の担当者は、今後の課題として「特別支援や通信制の学校で、主権者教育をどのように進めていくのか検討していきたい」と述べた。

他にも、「地方公共団体の協力や、さまざまな機関との長期的な連携も必要」「実践的な教育をやっていってほしい」との声も聞かれた。

同チームは、主権者として社会で自立し、他者と連携・協働しながら社会を生き抜く力や地域の課題解決を主体的に担える力の養成を目的としている。

子どもたちの発達段階に応じ、学校・家庭・地域が連携・協働し、社会全体で多様な取り組みが実施できるよう、主権者教育を推進。

今後も、総務省や(公財)明るい選挙推進協会等と連携した取り組みを行っていく。

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