非構造部材の耐震化が課題 熊本地震で学校施設検討会

馳文科大臣が今後の議論への期待を示した
馳文科大臣が今後の議論への期待を示した

文科省は、熊本地震の被害を踏まえた学校施設の整備に関する第1回検討会を、同省で6月13日に開いた。同地震の被害状況から、学校施設整備の効果検証や安全性、防災機能の確保に関する議論を深め、提言をまとめる。同会合では、主に学校施設の被害状況と避難施設として考慮すべき視点を明らかにした。6県の被災地で687校の公立学校施設が被害を受けたが、学校施設本体が崩壊する被害はなかった。一方、非構造部材の耐震課題が浮き彫りになった。

冒頭、馳文科相があいさつ。「学校施設は児童生徒の学習、生活の場であるとともに、災害時には地域住民の避難所としての役割も持つ。各委員の専門的見知から、より良い指針を示してほしい」などと、今後の議論への期待を示した。

熊本地震では、学校施設本体が崩壊する被害はなく、これまで推進してきた耐震化が功を奏した点が指摘された。ただ、体育館の強度を維持するためのブレース破断や天井、ガラス、配管破損、外壁ひび割れが発生。地震に対する非構造部材の弱点が改めて課題になった。

避難所となった学校施設の状況では、最も多いときには366校が避難所になった。その比率は、避難所全体の約5割にあたると説明。近隣の指定避難所が被災したり、指定避難所よりも近くにあったりする場合、避難所に指定されていない学校でも多くの避難者の受け入れを進めたとする。

学校の避難所としての機能や備えに関する課題では、▽体育館外に設けられたトイレの往復▽停電発生時の照明確保▽夜間の出入りに備えた館内出入り口照明▽トイレの水や飲料水▽空調やプライバシースペースの配慮――などが挙がった。

役立った備えでは、停電時の自立運転機能を備えた太陽光発電設備や車中泊者のためのナイター照明施設などを報告。非構造部材の耐震化を行っている施設は、全般的に避難所として活用できた点も述べていた。

関連記事