学習意欲を持たせる内容が大切 小学校での外国語教育

小学校での外国語教育について議論された
小学校での外国語教育について議論された

文科省で6月20日、中教審初中教育分科会教育課程部会の外国語ワーキンググループ(WG)の第10回会合が開かれた。取りまとめ案を基に、小学校で育成すべき資質・能力や教育内容などについて議論した。

京都市立大宅小学校の藤村徹校長からは、小学校からの外国語教育に関連して「学習意欲を失わないように、慎重に進めていく必要がある」との意見が出た。

中学年(3、4年生)での外国語活動について取りまとめ案には、▽身近で簡単な内容を聞いたり話したりして自分の考えや気持ちなどを伝え合う力▽言語やその背景にある文化の多様性を尊重し、聞き手・話し手に配慮しながら、外国語でのコミュニケーションを図ろうとする態度――などを養うと、新しく追加された。

高学年(5、6年生)での教科型の外国語教育では、▽読み書きに慣れ親しませながら、特に聞いたり話したりして自分の考えや気持ちなどを伝え合う基礎的な力▽外国語やその背景にある文化の多様性を尊重し、相手に配慮しながら外国語でのコミュニケーションを図ろうとする態度――などを養うと示された。

どちらも、外国語を聞いたり話したりするのに慣れ親しむのが大切とされている。

これについて上智大学言語教育研究センターの吉田研作教授は「小学校全体で育成すべき力と、小学校高学年で育成すべき力の整理が必要」と述べた。

藤村校長は「子どもたちにとっては、文字への抵抗感が大きい」と指摘し、「外国語教育が始まる小学校の段階から学習する意欲を失わないように慎重に進めていく必要がある。外国語に慣れ親しんでもらうのが大切」と語った。

信州大学学術研究院教育学系の酒井英樹教授からは「英語に初めて出会った子どもたちに、まずは英語がどういうものかを簡単に経験してもらい、それから能力を身に付けていくとの形が大切」との声が聞かれた。

また10~15分程度のモジュール学習をカリキュラムに入れるかについて、島根県教育センターの渡部正嗣指導主事は「教育課程で設定してしまうと、学校行事などでできなかった場合に未学習となってしまう」と述べ、「学校の先生がとりまとめを見たときに、どう対応したらよいのか分からない」と内容の曖昧さを指摘した。

高大接続に関連して、東京都立武蔵野北高校の佐々木正文校長は「高校までの学習の流れが分かるものが作られているといいのでは」と話した。

他の委員からは「言語能力の向上に関する特別チームとの関係をしっかりしていく必要がある」「もっと具体的なアイデアや意見を盛り込んでいく必要があるのでは」との意見が出た。

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