ばらまきだと部活動改善事業廃止へ 行政レビューで

部活動改善事業は有識者から厳しい批判を浴びた
部活動改善事業は有識者から厳しい批判を浴びた

政府は6月21日、予算の無駄使いを検証する「行政事業レビュー」を開き、文科省の事業について点検した。文教関係では、スポーツ庁の運動部活動の活性化を目的にした「運動部活動指導の工夫と改善支援事業」について、有識者から「外部指導者の謝礼がほとんどでばらまきだ。ねらいがはっきりしない」と厳しく批判された。

評決は、廃止・抜本的改善・一部改善・現状通りの四者から選ぶ。結果は廃止4票、抜本的改善2票となり、廃止に決した。

同事業は、中・高校を対象に、平成26年度から32年度まで実施される予定だった。「担当する競技を経験している教員がいない」「部活動が多忙化の一因となっている」との実態のなかで、外部指導者の活用を促進するものだった。

また運動部活動中の体罰防止のために、指導者向けの研修なども実施している。実施校は中・高校合わせて約950校。昨年度の予算には、約2億2千万円が計上されていた。

有識者は、外部指導者の活用に「謝礼金を払うのなら、32年度以降はどうなるのか」と指摘。さらに「目的はスポーツの活性化だが、いわゆる帰宅部の生徒はどうするのか」との意見もあった。

また「事前の勉強会では、試合に勝つための行きすぎた指導などによって生じる体罰の防止が目的とあったが、今日の説明はまったく違う」との厳しい声もあった。

同庁は、事業実施校約950校から5校を抽出してアンケートを実施。「運動が好き」と答えた男子は63.4%だった。これは、やはり同庁による全国体力・運動能力、運動習慣等調査の全国平均と比較すると、1.48ポイント下回っていた。女子も46.3%で全国平均から1.8ポイントの落差があった。これについて有識者は「なぜ5校だけを調査対象にしたのか分からない。この結果が高いのか低いのか何とも評価できない」と困惑していた。

「自治体によっては担当競技の指導者がいない。部活動でオーバーワークしている教員もいると思う。そこを把握する必要があるのではないか」との提案もあった。

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