子どもイメージし具体的に 育みたい資質・能力で論議

幼児期教育について議論された
幼児期教育について議論された

中教審初中教育分科会教育課程部会は文科省で6月21日、幼児教育部会の第9回会合を開いた。幼児教育で育みたい資質・能力や幼児期の終わりまでに育ってほしい姿などについて議論した。北海道教育大学岩見沢校美術文化専攻の阿部宏行教授は、この資質・能力の論議を「子どもたちをイメージできるような具体的な内容にしてほしい」と述べた。

幼児教育で育みたい資質・能力については、▽知識や技能の基礎(遊びや生活の中で、豊かな体験を通じて、何を感じ、何に気付き、何が分かり、何ができるようになるのか)▽思考力・判断力・表現力等の基礎(遊びや生活の中で、気付いたこと、できるようになったことを使いながらどう考え、試し、工夫し、表現するか)▽学びに向かう力、人間性等(心情、意欲、態度が育つ中で、いかによりよい生活を営むか)――が論点とされている。

これについて阿部教授は「資質・能力を論議していくときに、その中身を、子どもたちをイメージできるような具体的な内容にしてほしい」と述べた。

静岡大学学術院教育学領域の志民一成教授は「知識や技能をどうかみ砕いていったらよいのかわかりづらい。もう少し柔らかい表現にしたらどうか」と発言した。

事務局が提示した取りまとめ案には「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」が10項目にまとめられている。

それは、▽健康な心と体▽自立心▽協同性▽社会生活との関わり▽言葉による伝え合い▽豊かな感性と表現――など。

これについて東京都文京区立第一幼稚園の桶田ゆかり園長は「1から10までの各項目には、簡単な説明しか示されていないので、分かりにくい」と話し、内容の具体性を求めた。

また神戸大学附属幼稚園の田中孝尚副園長も「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿、資質・能力を示すのに、このような項目の表し方がふさわしいのか」と、内容構成に再考が必要ではないかと意見を述べた。

教材の在り方については、教科書のような主たる教材を用いるのではなく、教師が日常的に教材を研究するのが重要と取りまとめられている。

高知学園短期大学幼児保育学科の山下文一准教授は「幼児の発達に即した教材を取り入れるのが大切。そういう記述を盛り込んでほしい」と語った。

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