できていることを大切に 教員は一人ひとりに声かけを

不登校児童生徒について語る李さん
不登校児童生徒について語る李さん

「不登校の子どもとの向き合い方」をテーマにしたセミナーが6月24日、都内で開催された。登壇したのは、スクールカウンセラーの李舜哲(リ・スンチョル)さん。不登校児童生徒の現状や子どもの初期状況、保護者・学校としての対応などが語られた。

李さんは「子どもが『できていること』を見ていくのが大切」と語った。

文科省が行った平成26年度「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」(平成27年9月公表)によると、不登校児童生徒数は、小学校が2万5866人(前年度2万4175人)で、割合は0.39%(前年度0.36%)。

中学校は9万7036人(同9万5422人)で、割合は2.76%(同2.69%)、高校は5万3154人(5万5655人)で、割合は1.59%(1.67%)。

不登校児童生徒は、高校では減少しているが、小・中学校では増加している。

不登校になる原因として、▽環境の変化▽体の成長に心が追いつかない▽勉強の難化――などが挙げられた。

臨床的に見る不登校の初期症状は、(1)分離不安型(2)息切れ型・優等生(3)甘え依存・未熟型(4)無気力・学校無価値型(5)人間関係トラブル型(6)精神科疾患初期型(7)発達・学力問題型――の7つに分けられるとした。

教員の取り組みについては、▽1日に1回はクラスの子ども全員に声をかける▽子どもが帰った後の教室に行きその様子を見る――のが大切と話した。

これまでの臨床経験から、不登校の子どもとの向き合い方が優れていた教員の特徴としては、▽子どもたちの発言を否定しない▽子どもたち一人ひとりに声をかける――を挙げた。

また「担任や教科担任、学年主任など、複数の目で子どもの様子を見ていくのが大切。その子どもが『できていること』を見つけて伝えていってほしい」と語った。

李さんは千葉県の公立学校でスクールカウンセラーをしながら、目白大学大学院心理学研究科準講師も務めている。

主催は、板橋区学習支援事業まなぶーす。板橋区と連携し、経済面や家庭・学習環境に困りごとを抱えた子どもや保護者の支援を行っている。
不登校の子どものいる親や学習支援員などが参加した。

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