文科相が教材無償提供に憤り 不正アクセスにも言及

相次ぐ教科書問題に怒りをあらわにした馳文科相
相次ぐ教科書問題に憤りをあらわにした馳文科相

馳浩文科相は6月28日の閣議後会見で、大修館書店による教材無償提供や佐賀県で起きた不正アクセスなどに関して発言した。

大修館書店の社員が教材の無償提供を行っていた件で、教科書協会の会長を務めていた鈴木一行社長が辞任。山川出版社の野澤伸平社長が新会長に就いた。

これら一連の問題に関して「残念に思っている。激しい憤りを感じている」と述べた。

他の発行社に対して、7月15日までに内部調査の結果提出を求めていると明らかにした。

さらに、翌年度に高校で使用される教科書の需要数の報告期限を、現在設定されている9月16日から1カ月半程度延長する省令改正を行うとの報告がされた。責任のある採択に向けて、教委が審議するために十分な時間を確保するのがねらい。

馳文科相は鈴木社長に対し、社会的な状況も踏まえて責任を取るよう求めた上で、責任の取り方については「私から言及する必要はない」とした。

佐賀県教委のシステムに不正アクセスが行われた件については、「深刻に考えている」とし、セキュリティの不備を指摘。

文科省の対応として、呼びかけを速やかに行うとともに「情報管理において不備がないかを改めて見直したいと思う」と述べた。

見直しの内容に関しては「検討中」とした。

またイギリスのEU離脱報道を受け、先月行われたG7教育大臣会合についても語られた。

馳文科相はイギリスのニッキー・モーガン教育大臣との話を出し、ヨーロッパの代表は移民の問題と難民に対する課題、若者の失業率、根本的な問題である異文化理解・交流などについて真剣に考えていたと語った。

離脱に関しては「懸念を持って注視している」と述べた。

「多文化に対する理解や共生の精神、寛容・包容力などが教育の世界では極めて重要」と声を強めた。

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