高校に駐日メキシコ大使 国際理解授業で生徒と交流

生徒はメキシコの歌を大使に届けた
生徒はメキシコの歌を大使に届けた

埼玉県立和光国際高校(伊藤正志校長、生徒数984人)は6月29日、「大使館発、世界が分かる授業」を行った。メキシコのカルロス・アルマーダ駐日大使が、体育館に集まった全生徒に向けて語りかけた。特色ある国際理解教育の1つとして行われた。

大使は、メキシコの産業や文化について、日本との友好の歴史などにも触れながら、生徒と交流を深めた。

話は、同県出身でノーベル物理学賞を受賞した梶田隆章博士をたたえ、日本への友愛の思いを口にして始まった。メキシコには、多くの世界遺産があり、豊かな文化や自然に恵まれている。この点は日本とも共通するなどと語った。

メキシコのGDPは、日本を大きく下回って世界15位だが、工業生産の拠点としては、世界的に重視されている。日本企業からチームワークや改善などの意識を学んでいるとした。

日本とメキシコの友好の歴史については、1609年の出来事にふれた。当時のスペイン領メキシコに向けて航海中だったロドリゴ・デ・ビベロの船が、千葉県御宿沖で遭難。その際に、村人の懸命な救助で300人以上が救われたと話した。「両国間には友好的な歴史がある」と、これからのさらなる友好への思いを語った。

生徒たちへのメッセージでは、「国際的な視野を持って学ぶのはとても意義がある。学び続けていくのが大事」と、今後の成長に期待をかけた。

外国語科で学ぶ生徒からは、第二外国語で学んでいるスペイン語で大使に質問が向けられた。「日本に来て一番驚いたのは」では、大使から「素晴らしいおもてなしと多くの人の親切さ」との答えが、和やかに返ってきた。

この後、同科の生徒が、メキシコで古くから親しまれている「シエリト・リンド」の合唱をプレゼント。「心打たれた」と大使は感動の言葉を贈り、温かな交流となった。

伊藤校長は「生徒たちが世界で活躍できるリーダーになるために、多様な国の、言語だけでなく、文化や諸事情などにも理解を深めていってくれたら」と、思いを述べる。

授業は、同県が、生徒の国際理解を深め、海外に目を向けるきっかけづくりにしようと実施している。同校では、毎年この国際理解に向けた授業を実施している。

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