教職課程設置認定2カ月前倒しに 教員養成部会で諮問

教職課程設置の認定について諮問された
教職課程設置の認定について諮問された

中教審初中教育分科会は7月4日、都内で教員養成部会の第93回会合を開いた。大学の教職課程での所要資格認定について諮問された。

また文科省で6月に出された「学校現場における業務の適正化に向けて」との報告について、事務局からの説明があった。これについて学校法人富士見丘学園の吉田晋理事長は「社会全体で、子どもをしっかりした大人に育てていく姿勢が大切」と述べた。

諮問内容は、今年度教員の免許状授与の所要資格を得させるための大学の課程認定について。大学での教職課程設置には、中教審の認可が必要となる。そこで、新しく教職課程を設ける大学が中教審に申請を行い、諮問が出された。同諮問は毎年行われている。

今年度以降からは、認定時期が前倒しになり、12月中旬に認定されるのが決まった。前倒しの理由は、平成26年10月1日に施行された「大学の設置等の認可の申請及び届出に係る手続き等に関する規則の一部を改正する省令」により、大学設置のスケジュールが前倒しになったため。昨年度までは2月中旬の認定だった。

同部会では他に、「学校現場における業務の適正化に向けて」との報告が提示された。

教員の業務負担改善に向けて文科省は今年4月、「次世代の学校指導体制にふさわしい教職員の在り方と業務改善のためのタスクフォース」を設置。6月に「学校現場における業務の適正化に向けて」との報告がまとめられた。

教員が教育に専念できる環境の確保や、教員の業務負担軽減のために、(1)学校給食費などの学校徴収金会計業務の負担からの解放(2)部活動の運営の適正化の推進――などが提示されている。

(1)に関しては、「学校を設置する地方自治体が自らの業務として学校給食費の徴収・管理の責任を負っていくことが望ましい」とされている。学用品費や修学旅行費などの学校徴収金についても、課題を整理した上で必要な環境整備を推進していく必要があるとされ、この業務から教員が解放されるのを企図している。

(2)では、部活休養日を設けるなどの取り組みが必要不可欠とされた。他にも、部活動指導員の配置など、部活動を支える環境整備の推進が求められている。

これらについて委員から、さまざまな意見が出た。

吉田理事長は「すべての責任が学校に押し付けられている」と述べ、「社会全体で、子どもをしっかりした大人に育てていく姿勢が大切」とした。

東京都練馬区立光が丘春の風小学校の福田純子校長は、学校給食の徴収金会計業務を教員が行っている現状について、「給食費の支払いが滞っている家庭に教員が催促しなければならないのは、やはりおかしい」と意見を述べ、迅速な環境整備を求めた。

上智大学総合人間科学部教育学科の酒井朗教授は、教員の事務作業の多さを指摘し、学校事務職員の配置の充実を求めた。

〈訂正〉酒井朗教授の肩書きが「大妻女子大学教職総合支援センター」とあったのは「上智大学総合人間科学部教育学科」の誤りでした。(2016年7月6日)
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