企業と連携し子ども応援事業 千葉県が今年度に開始

子どもの貧困克服策などが話し合われた
子どもの貧困克服策などが話し合われた

千葉県教委は、県内の社会教育施策について協議する第11期県生涯学習審議会第2回会議と今年度の第1回県社会教育委員会議を7月4日、千葉市の県教育会館で開いた。今春に公表した全国都道府県教育長協議会での「子どもの貧困対策における社会教育の支援の在り方」研究調査の説明をはじめ、今年度からの新規事業「企業と連携した子ども応援事業」、学校、家庭、地域の連携策などが説明され、委員間で議論を深めた。

同協議会が実施した「子どもの貧困対策における社会教育の支援の在り方」研究調査では、全都道府県と7県の研究担当県260市町村を対象に、社会教育を柱とした子どもの貧困対策の状況や支援の在り方を探った。

社会教育担当課が実施したり関わったりした支援は全国で1348件。分野別では、都道府県で▽子ども40件▽保護者142件▽地域194件▽人材確保・資質向上90件。市町村別で▽子ども296件▽保護者315件▽地域101件▽人材確保・資質向上170件。

都道府県の担当課別の支援内容では、子育ての悩み相談業務などが34件、親の学び直し支援が11件。社会教育や子育て、福祉、学校教育など多様な担当課が関わっている状況が明らかとなった。

その一方で、家庭の状況や教育改善をサポートするコーディネーター育成などは、都道府県と市町村で実施が進んでいない課題も示された。

今後求められる支援では、貧困家庭の子どもの現状に焦点化した奨学給付金などの対策と、「全て」の子を対象にした「放課後子ども教室」などで、教育や体験格差を縮小する取り組みが重要になると指摘。合わせて、支援の漏れを出さないための関係機関の連携が一層必要になると述べた。

このような報告が出る中で県は、子どもの貧困対策を踏まえた新たな社会教育事業を今年度から行うと説明した。

取り組みは「企業と連携した子ども応援事業」。既存の「放課後子ども教室」と同県が平成23年度から推進する「ちば家庭・学校・地域応援企業等登録制度」を連動させた事業になる。

同制度は、教育支援活動を行いたい企業を登録し、同県教委サイトなどでそれぞれ提供できる教育活動を広く周知するもの。現在、406企業が登録。学校、家庭、地域が一体となった教育を強く後押ししている。

新規事業では、同制度に登録した企業の多様な教育リソースを「放課後子ども教室」で生かすための仕組み作りを3年間かけて進める。今年度は、県内に2つのモデル教室を作り、登録企業や協働関係者と協議を深め、教育活動の在り方などを探っていきたいと話す。

委員からは、「子どもの貧困対策の視点として『食堂作り』を考慮しては」「学業だけでなく、スポーツ分野の検討も」などの意見が出た。

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