企業がキャリア教育で特別授業 生徒が本物に触れる

生徒がレーシングカーのタイヤ交換を体験
生徒がレーシングカーのタイヤ交換を体験

横浜市水道局とカーレース運営を行う(株)GTアソシエイションは、協働して市内中学校に、キャリア教育や環境教育をテーマにした特別授業を提供している。この授業が7月5日、同市立並木中学校(平野則行校長、生徒数280人)で行われた。

同市の水源林保全を企業などと協力して進める「水源エコプロジェクトW-eco・p(ウィコップ)」を通じて実現したもので、同社からプロレーサーなどが特別講師として参加。環境に配慮したモータースポーツ事業の説明を行った。生徒たちは、本物のレーシングカーのタイヤ交換なども体験した。

授業は同校の全生徒を対象に実施。校庭と体育館を会場に、多くの体験ができる展開が盛り込まれていた。

校庭には日産の「MOTUL AUTECH GT-R」とホンダの「RAYBRIG HSV-010」が登場。どちらも平成25年に“SUPER GT”レースを走行している本物。車体の横には、松田次生、山本尚貴両ドライバーが立ち、生徒らに、レースやマシンについて解説。レースエンジニアは、仕事のやりがいや苦労、レースの仕事に就くための道筋などを話した。マシン技術については、「長距離走行で競うレースで勝つためには、少ない燃料で長く速く走るエンジン性能が求められる」などと説明した。

そんな性能は、環境配慮とも結びつき、現在のレースではとても大事にされていると強調。マシンに関わるタイヤなど、さまざまなパーツ製造にも、環境への低負荷という要素が重んじられる中で、磨かれた技術は多くの市販車にも生かされるとの意義を示し、生徒の将来の夢と社会をより良くする仕事の在り方にエールを送った。

本物のマシンを前に、生徒が実際にタイヤ交換を体験する場面も設けられた。エンジニアがサポートしながら、生徒はレースさながらに、1本およそ20キロの重さがあるタイヤを電動工具で外し、別のタイヤを装着する作業を経験。「プロはタイヤを軽々と運び、すぐ交換できるのに驚いた」「タイヤよりも工具が重たかった」などと実感を述べた。

生徒が運転席に座り、ステアリングを動かしたり、マシンのエンジンを動かし、迫力ある排気音を聞いたりする貴重な体験も提供した。

生徒からの「レースに勝つための心がけは」との質問に松田選手は、「日常的に筋力トレーニングをしている。平常心でレースに臨むためのメンタル面の鍛錬も重ねている。レース以外の普段の生活が大事」と答え、生徒の弛まない努力を励ました。

この特別授業は、平成26年度から実施されてきた。

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