エンパワメントスクール 欠席・遅刻・中退が減少

大阪府教委が、エンパワメントスクール3校の27年度末の状況等を報告した。各校とも欠席・遅刻・中退者数が3~7割減少。30分モジュール授業やICTを活用した授業の効果もみられた。

また「エンパワメントタイム」と呼ばれる独自授業にも生徒のコミュニケーション力向上につながる成果が現れた。

学校の状況についての報告では、同スクール実施前の26年度入学生と27年度入学生の1年次末のデータを比較したところ、各学校とも欠席・遅刻・中退者の数が3割から7割減少していた。また「前年度まで実施していなかった体育祭を実施するようになった」(長吉高校・箕面東高校)「体育祭や文化祭を生徒主体で準備するようになった」(西成高校)と、3校とも学校行事の活発化がみられた。

学習状況については、1年次末アンケートの結果「勉強がわかるようになってきた」とした生徒が57.0%、「タブレットや電子黒板を使う授業は役に立った」とした生徒は53.1%だった。入学時と1年次末の学力診断テストを比較した結果、国語では約8割の生徒が学習した漢字の読み方をクリア。数学でも複雑な数式の計算の正答率が7割まで上昇した。ICTを活用した視覚的な授業や、毎日のモジュール授業での反復学習の効果とみられる。

正解が1つでない問題を考える授業「エンパワメントタイム」については、1年次末アンケートの結果「他人の話をしっかり聞けるようになった」とした生徒が67.5%、「他人と協力してものごとに取り組めるようになってきた」とした生徒は61.7%に上った。

グループ学習によって生徒の相互理解が深まり意見が言えるようになるなど、生徒のコミュニケーション力の向上につながっているとみられる。

エンパワメントスクールは、生徒の「分かる喜び」や「学ぶ意欲」を引き出し、社会人として必要な▽基礎学力▽考える力▽生き抜く力を育むのを目的として、昨年度から府が独自に設置。特徴は、▽1年次の国数英を毎日各30分授業として少人数・習熟度別に実施し、基礎学力の定着を図る「30分モジュール授業」▽グループ学習や体験学習を行い、社会で活躍するために必要な考える力を身に付ける「エンパワメントタイム」▽スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー、キャリア教育コーディネーター等プロフェッショナルの外部人材配置――が挙げられる。

昨年度に西成、長吉、箕面東の3府立高が、今年度には成城、岬の2府立高がエンパワメントスクールとなった。来年度には新たに、府立布施北高校が加わる予定。

報告の内容は、府サイトの「エンパワメントスクールに関すること」で閲覧できる。

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