貸与年齢制限は設けない 新所得連動返還奨学金会合で

論点整理の事項を改めて協議した
論点整理の事項を改めて協議した

所得連動返還型奨学金制度有識者会議は、第11回会合を7月13日、都内で開いた。会合では、新所得連動返還型奨学金制度に関する追加論点整理の事項を協議。委員間で「年齢による貸与制限は行わない」「保証制度は原則的に機関保証にする」などの方向性を確認した。

追加論点整理では、貸与総額の上限設定、新制度の周知方法、既存の奨学金返還を行っている者への適用など、複数の視点を委員の間で確認、協議した。

貸与年齢の制限では、新制度で奨学金返還期間が長期化する可能性が指摘されている。そのため、「返還開始時の年齢が40歳以下の場合だけ可能にする」という年齢の縛りの必要性を示していた。

今後、大学で学び直す社会人が増加する状況を想定しながら、中高年齢で大学などに学んだ場合、返還能力があるうちに返還を終えられないケースが発生する点を危惧したのが、その背景にある。

こうした懸念に対し、年齢だけを理由に、貸与自体を制限するのは適切なのかという点と、貸与年齢を制限しないで新制度での奨学金返還が担保されるのかについて、改めて検討を深めた。

委員からは、「定年の延長や働き方、所得の違いなど、今後の不透明な社会状況を見据えながら、年齢制限という制度の条件設定をしてしまうのは問題では」「『制度』と『運用』の両面を見据えながら進めていく必要がある」などの意見が出た。

論議の結果、委員間で、制度として貸与年齢の制限は設けない点を確認し合った。

保証制度についての議論では、新制度が所得の低い返還者の返還期間が長期化する可能性、連帯保証人の返還能力が返還終了まで確保されないケースの増加などを懸念。論点整理では、「原則として機関保証」にする点が抑えられた。

機関保証にすれば、一連の懸念が解消し、国の財政負担も軽減されるとされている。その一方で、毎月、約2千~3千円の保証料を全奨学生が分担して負担する点の理解や、機関保証による保証料の多寡に留保する必要性などが押さえられた。

これについて委員は、一連の視点を確認しながら「機関保証」の賛同と推進を確認した。

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