SNS東京ノートで授業 個人情報掲載の危険など検討

個々の生徒が考えを深めた
個々の生徒が考えを深めた

東京都国立市立第一中学校(黒田宏一校長、467人)は、都内全公立学校の児童生徒に配布された情報モラル教育補助教材「SNS東京ノート」を使った授業を、7月15日に行った。同ノートで、SNSを使う際の「個人情報の掲載」など、4つの危険に着目。生徒たちはグループで問題点や対処法を話し合った。友人がインターネットに個人情報を勝手に掲載してしまった際の対応を生徒が寸劇で表現し、関係者への影響や危険性を実感的に理解する展開も試みた。

授業は、同校の全2年生を対象に実施。7月に配布された同ノートを使った授業公開としては、同市で初となる。

同ノートの学習ページを活用。SNS利用時に配慮するべき、▽個人情報の掲載▽不適切な書き込み▽個人に対する攻撃▽安易な書き込みと影響――の4点を考える展開とした。生徒が数人でグループを組み、それぞれの視点について意見を出し合いながら、問題点や対策を検討した。

個人情報の掲載を検討したグループでは、不特定多数の人がアクセスするインターネットに友人の性格や住所が分かる写真を掲載している例について話し合った。

同ノートでは、生徒に事例を見つめさせながら、一連の行為で起きるトラブルの可能性を問う。生徒は「ストーカーや待ち伏せをする人が出るかも」「傷害事件や性犯罪につながる可能性がある」など、想像できる危険を出した。

グループの話し合いを通じて、掲載した情報が悪口や否定的なものでなくても、情報を受け取るさまざまな人の思惑によってトラブルに巻き込まれる可能性がある点に理解を深めた。「友人が被害を受け、友情が壊れてしまう可能性もある」といった影響も示していた。

テーマごとの考えを発表し、共有する場面では、問題への対処や解決策を寸劇で表現する工夫も図った。ブログに個人情報を勝手に掲載されてしまったケースのやりとりでは、「私の情報が載っているのを見たよ。やめてほしいな」と丁寧に説明しながら話す例や、「信じられない。やめてよ」と、怒りをありのままにぶつける例など、さまざまな対処が表現された。

2組を指導した佐藤かな子教諭は、「実際に問題に遭遇すれば、多様な行動や働き掛けがあり得る。そんな状況を巡る関係を、生徒に寸劇で仮想体験してほしかった。トラブルを回避するための想像力を高め、知識だけではない、より良い対処行動が取れる力を磨いてくれれば」と話す。

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