所得連動奨学金で日弁連が意見書 制度の見直し求める

来年度導入予定の所得に応じて返還月額を変える所得連動型返還奨学金制度について、日弁連は「利用者に大きな負担を強いる危険がある」として制度の見直しを求めた意見書を7月20日、馳浩文科相に提出した。

文科省の有識者会議は3月に最低返還月額を2千円と定めた。さらに年収300万円以下の場合、10年間の返還猶予が申請できるよう制度設計を行った。

日弁連はこれに対して、▽最低返還月額を設けない▽返還困難者に対して救済制度の申請可能年数の無制限▽保証は付さない――などを提案した。

奨学金の延滞者の増加が問題視されている。これを受けて、文科省は所得連動型返還奨学金制度の構築に乗り出していた。

同省が所管する独立行政法人「日本学生支援機構」(旧日本育英会)の調査によると、非正規雇用の増加や平均給与の減少などを背景に延滞者数は高止まり傾向だ。3カ月以上の延滞者は26年度末で約17万3千人(全体の4.65%)、延滞額は総額898億円にのぼる。

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