学校図書館に行くのが好き 横浜市で3年連続増加

横浜市教委は先ごろ、「平成27年度横浜市学力・学習状況調査」の結果を公表した。学校図書館利用について、全学年で肯定的な児童生徒が3年連続で増加したことが明らかとなった。学力調査では、知識や技能に定着の傾向がみられ、小学校6年生は基礎・基本問題の平均正答率が全科目で7割を超えた。生活意識調査では、学校のきまりを守る児童生徒が増加した。

調査は「学力調査」と「生活・学習意識調査」の2種類。対象は、市立全小・中学校の児童生徒約26万人。中学校3年生は昨年11月、その他の学年は今年2月に実施した。学力調査の科目は、小学校低学年2教科(国・算)、中・高学年4教科(国・社・算・理)、中学校5教科(国・社・数・理・外国語)。

「生活・学習意識調査」の中の設問「学校図書館に行くことが好きですか」には、肯定的回答(「好き」+「どちらかといえば好き」)を示す生徒の割合が、全学年で3年連続の増加。小1、2の9割を筆頭に、中3の5割弱まで肯定的回答は漸減するものの、どの学年でも、前々年度、前年度よりも微増している。学校図書館の充実による効果とみられる。

同市では、25年度から学校司書の配置を開始。継続的に司書研修も実施している。市教委の担当者は「学校から、図書館が変わったとの声が聞かれる。学校司書の配置により、司書教諭の意識も高まった。図書の整理や外観が整ったほか、ボランティアとの連携もあり、図書館に子どもたちが行きやすくなった」と話す。学校図書館の環境が整い、活動が活発化して児童生徒の足が向きやすくなっている。

これを反映して、図書の貸出冊数は25年度からの2年間で1.7倍となった。

また「学校のきまりを守っていますか」の問いに中学校全学年の9割以上が肯定的な回答(「守っている」+「どちらかといえば守っている」)をした。23・25年度調査との比較でも、肯定的回答の割合は27年度が最も高かった。市教委は、学級会や生徒会活動など特別活動の充実、小中連携の進展などの成果がうかがえるとしている。

学力調査については、各教科とも基礎・基本問題で高い平均正答率を示した。特に、小6は理科78%、社会75%など全科目で7割を超え、知識・技能の定着がみられた。一方、習得した知識や技能を活用して解答する問題の正答率は、いずれも基礎を下回った。中3は理科39%、外国語19%にとどまるなど、基礎の応用に課題がみられた。

調査結果は児童生徒・保護者に配布され、個別の学習成果や課題の把握に役立てられる。

学校には、市全体の調査結果のほか、学校別の分析チャートを配布。学校だよりやホームページ等での発信を想定し、情報を共有することで学校・家庭・地域が一丸となり児童生徒を育むの目指す。

また近隣の小・中学校が合同で研究授業・協議会を開催し、地域の児童生徒の課題を共有するなど、教育課程の見直しや学校運営改善への反映も見込んでいる。

「横浜市学力・学習状況調査」は、同市教委が毎年独自に実施。22年度策定の「横浜市子ども学力向上プログラム」では、同調査の基礎・基本問題の平均正答率を7割以上にすることや、意識調査の「授業が楽しくて分かりやすい」への回答を7割以上にすること等を目標としている。

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