SNS被害などでヒアリング 学校安全部会

子どもを取り巻くネット問題について意見交換を行った
子どもを取り巻くネット問題について意見交換を行った

中教審初中教育分科会は7月26日、文科省で学校安全部会の第2回会合を開催。有識者や委員から、子どものネット犯罪被害状況や対策、安全教育の普及などについてヒアリングを行った。「防犯対策について社会全体で啓発する必要がある」といった意見や、SNSによる被害では「無断で自分の写真が載せられた」が最も多かったなどといった報告があった。

竹内和雄兵庫県立大学准教授は、子どもを取り巻くネット環境について説明した。ネットに接続する子どもの低年齢化を指摘。任天堂㈱が7月に配信した「ポケモンGO」にもふれた。

またネットを利用した子どもの犯罪被害・加害についても言及。ツイッターに不謹慎な画像を投稿した女子高校生が匿名掲示板に個人情報をさらされた事例を提示した。

同准教授は「スマートフォンがあるから大丈夫との意識は危険」と述べ、「子どもたち自身に防犯について考えさせるのが大切」と訴えた。

(公社)日本PTA全国協議会の尾上浩一前会長は「歩きスマホなど、予測できることは事前に対策しておくべき」とし、「防犯対策を社会全体で啓発していく必要がある」と語った。

戸田芳雄東京女子体育大学教授からは「対策を考えても、その試みが普及しない」との意見が出た。

渡邉正樹東京学芸大学教授は、同学大学院の尾形藍さんの修士論文「高校生のSNS利用における迷惑行為の被害・加害経験とリスク認知」(平成27年度)から、高校生のSNS利用について発表があった。それによると、500人中446人(89.2%)がSNSを利用しているという。

被害経験(複数回答)については「無断で自分の写真や動画を載せられた」が115人と最も多く、次いで「自分の悪口や嘘の情報を書かれた」が75人だった。

加害経験(複数回答)でも、「無断で自分の写真や動画を載せた」が53人、「他人の悪口や嘘の情報を書いた」が52人と続いた。

同部会では、通学路などでの児童生徒の安全確保についてもふれた。

原田豊科学警察研究所特任研究官は、まちあるき記録作成支援ツール「聞き書きマップ」の実施事例を報告。身近な地域の安全点検などを行う「まちあるき」の記録を手軽に作成できる。

同研究官は、学校と家庭・地域の連携が必要と述べた。

第3回会合は8月23日に開かれる予定。

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