高校教科書で不適切行為188件 指導資料など無料提供

調査の概要を説明する望月課長
調査の概要を説明する望月課長

大修館書店が高校に英語問題集を無料で配布していた問題で、文科省は7月26日、教師用指導資料などの無料配布をしていたのが187件だったと発表した。さらに意見聴取の対価として金品を支払っていたのが1社あった。同省は今後、各教委に、これらに関連して採択に影響がなかった調査する見込みだ。

今調査で発覚した不適切な行為は19都府県であり、提供総額は330万円に上った。採択の勧誘など利益の供与として疑義を生じさせる行為を4社が行っていた。

教育芸術社は平成28年に生徒用教材を教員用と誤認させる形で教員に献本したほか、音楽CDを無料提供した。

大修館書店や新興出版啓林館、第一学習社の3社は、25年から28年までの間に、採択が決まった高校に指導資料などを無償提供していた。

また23年実施の検定期間に申請本を教員に閲覧させていたのは日本文教出版。教員に謝礼として約1万円を支払っていた。

教科書協会の自主ルールでは、選定関係者に教材を含む金品の供与を禁じている。

同省教科書課の望月禎課長は「ルールが徹底されていないのは残念だ。教科書協会には、加盟社に周知徹底を図ってもらいたい」と語る。

今年6月には、大修館書店が、25年から今年にかけて、38都道府県の高校計165校に、英語問題集5万7302冊(1660万円相当)を無料提供した事実が発覚していた。この事案をきっかけに文科省は、高校教科書を発行する全39社に内部調査の報告を求めていた。

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