熊本地震踏まえ 非構造部材の耐震化で緊急提言通知へ

熊本地震を踏まえた緊急提言が大筋で了承された
熊本地震を踏まえた緊急提言が大筋で了承された

文科省の熊本地震の被害を踏まえた学校施設の整備に関する検討会は7月27日、検討内容をまとめた「熊本地震の被害を踏まえた学校施設の整備について」の緊急提言を大筋で了承した。事務局は7月中に同提言を各自治体に通知し、対応を求める。

提言では、柱などの構造体の耐震化に加え、窓ガラスや廊下、天井などの非構造部材の耐震性・健全性の確保が重要とされた。これは、児童生徒等の安全確保や学校施設を避難所として利用していくため。

熊本地震では、構造体の被害だけでなく、非構造部材の損傷も確認された。屋根ブレースの破断や天井材の落下、窓ガラスの破損などにより、避難所となった熊本県内の公立学校223校のうち、およそ3分の1にあたる73校で、体育館が使用できなくなっている。

このような状況を受けて同検討会では、非構造部材の耐震化を訴えてきた。

多機能トイレや空調設備などの必要な設備については、優先順位をつけて整備するのが求められた。防災施策を総括する防災担当部局が中心となり、教委や上下水道等の関係部局、地域住民等とで連携して施設整備を行っていく。

また障害のある児童生徒等の安全確保に関しては、障害の種類・程度・特性等に応じた避難方法を事前に想定し、施設を整備するのが重要とされた。

今後、取り組むべき課題としては、▽学校施設の避難所利用計画の事前策定▽鍵の管理手法など利用計画に関する情報の関係者間での共有▽施設整備に対する教職員の理解――などが挙げられた。

群馬大学大学院理工学府の片田敏孝教授は「学校に多くの機能を期待しすぎている」と指摘。学校の老朽化にもふれ、学校施設の整備への予算増を求めた。

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