アクティブ・ラーニングで情報安全 教員同士で学ぶ

アクティブ・ラーニングの要素を示した
アクティブ・ラーニングの要素を示した

(公財)才能開発教育研究財団と教育工学研究協議会は、最新のICT活用実践や指導方法などが学べるIMETSフォーラム2016を7月28、29の両日、東京都港区立三田中学校で開いた。ICTを生かした教育環境体験や複数のワークショップ講習を実施。榎本竜二元東京女子体育大学准教授は「アクティブ・ラーニングで子どもたちに教える情報セキュリティ」と題し、参加型の講習を進めた。

児童生徒のスマホやインターネット利用が日常化する中で、同氏は、日々進化する情報通信と情報セキュリティの理解、指導を教師だけで行う難しさを指摘。今後は、当事者の子どもたちが情報セキュリティについて意識を高めるため、自ら学び、教え合うアクティブ・ラーニングが大事だと話した。

そこで同講習では、参加教員同士で伝え、学び合うワークショップを体験してもらい、それぞれの指導改善に役立ててもらう展開を工夫した。

同氏は、自ら学び教え合う学習スタイルでは、人に伝えるという視点を見据える中で、学習内容の丹念な確認や説明に必要な効率的な授業メモを取る力などが高まると説明。

アクティブ・ラーニングでは、▽自己キャリアを意識しながらの主体的な学び▽学習者の考えが広がり深まる対話的な学び▽知識が多様な場面で生きて働く活用力を意識した学び――を押さえる必要があると述べた。各観点を参加教員に実感してもらうため、一連の説明に基づくテーマを出し、参加者同士で伝え合う場も設けた。

情報セキュリティでは、複数の押さえたい視点を説明。情報を失わないようにするためのバックアップ作業では、データを別のメディアに保存したり定期的にバックアップを行ったりするなどの注意を促す。

フィルタリングでは、メジャーなウイルスチェックソフトの使用を推奨。ソフトのセキュリティ期限に気を配りたいとした。現在、主流なコンピュータウイルスは暴露ウイルス。感染するとデータが第三者に筒抜けになるなどの被害を示した。

アクセスのパスワードについても配慮を訴えた。名前や学校名、自分の誕生日など推測されやすいワードや番号を使わないとし、好きな映画や小説タイトルを題材にするアイデアを提案した。

一連の説明を押さえ、参加教員がグループで小・中学校ごとの「情報セキュリティ・チェックリスト」づくりも行った。各校児童生徒の情報端末利用状況を話しながら、▽パスワードは他人に教えない▽ウイルスソフトの使用や期限をチェック▽写真や動画をネット上にむやみに掲載しない▽スマホの使用時間を決める――などの具体的なルールを完成させていた。

関連記事