学校司書で新科目設定 24単位で専門職を担保

新科目の設置が決まった作業部会
新科目の設置が決まった作業部会

学校司書の資格・養成等に関する作業部会は8月2日、文科省で第3回会合を開いた。「学校司書の資格・養成等の在り方について」のまとめ案が示された。学校司書として専門的に履修すべき新たな科目構成と、それを含めたモデルカリキュラムが提示された。履修24単位を取得し、専門職としての資質能力を担保する。

新たな科目構成は、(1)学校図書館概論(2)学校図書館サービス論(3)学校図書館情報サービス論――の3つ。

検討の結果、専門的な知識・経験を有する学校図書館担当職員としての学校司書独自の科目に設定されると決まった。

学校司書は、公共図書館の司書や司書教諭とは異なるため、同部会では学校司書独自の科目が必要との意見が出ていた。

新設置される3科目のねらいは、(1)学校図書館の概念や学校司書の理解(2)学校図書館での児童生徒および教職員へのサービスの基本の理解(3)情報サービスの種類などを理解し、児童生徒に資料・情報を適切に提供する能力の育成――など。学校司書に特化した内容を目指す。

平久江祐司筑波大学図書館情報メディア系教授は「科目を作れば作るほど学生の負担が増える」との懸念の声を上げた。

これに対して井上靖代獨協大学教授は「教員や司書教諭、学校司書など、学生の選択が広がる」との意見を表した。

事務局は「科目を学ぶ順番は大切」とし「入門の科目から始め、その後演習で学んでいくなど、学びの過程を各大学でしっかりと設定してほしい」と述べた。

委員からは「児童サービス論」を科目の中に入れるよう求める声も聞かれた。選択で取得できるかは今後検討していくという。

新たな構成科目を加えたモデルカリキュラムは、「学校図書館の運営・管理・サービスに関する科目」として「情報資源組織論」など、「児童生徒に対する教育支援に関する科目」として「学習指導と学校図書館」など。

このモデルを地方公共団体等に周知し、学校司書の増加を促進していく。また初任者向けの研修や継続的な研修などを求めた。

米澤久美子東京都立府中東高校司書は「現職者(学校図書館担当職員)の『学校司書』への移行措置についてもふれてほしい」と語った。

これまで出された意見に基づき、座長を務める堀川照代青山学院女子短期大学教授と事務局が文言等の一部修正を行い、まとめていく方向で、委員から了承を得た。

このまとめは、8月30日に開かれる同作業部会の親組織である学校図書館の整備充実に関する調査研究協力者会議に送られる。

関連記事