18歳投票率に地域差大 主権者教育の試金石に

総務省は、参院選が実施された翌日の7月11日、同選挙(選挙区選)の18歳と19歳の全国的な投票率の調査結果を公表した。18歳は51.17%、19歳は39.66%で、両年齢を合わせた投票率は45.45%だった。調査は、47都道府県それぞれから、おおむね4投票区を抽出して行われた。

18歳以上による選挙がはじめて行われた国政選挙であったため、同省はその後、各地の状況を把握するために、18歳と19歳の投票率を集約しようと、各自治体の選管から情報を求めている。

本紙が、政令市を中心に複数の選管に尋ねたところ、8月1日現在で回答できるところがいくつかあった。その時点で回答できなかった政令市も、8月第2週末ごろには公表できるとしていた。

回答からは、総務省の11日公表の数値を大幅に上回っていたところと、逆に、大幅に下回っていたところがあり、その振幅の幅が大きかった。

回答のあった政令市の中では、18歳投票率が低かったのは静岡市の44.0%、高かったのは京都市の66.67%。19歳投票率も同様で、両市がそれぞれ34.3%と53.49%で、高低差が大きかった。

また文教地区である横浜市青葉区の一部の投票所では、18歳投票率が73.49%にも達しており、19歳も50.67%だった。

さいたま市も比較的状況がよく、18歳で60.24%、19歳で50.75%だった。19歳では、横浜市青葉区を上回っていた。

回答した各選管に、総務省調査による全国平均との違いや格差について、その要因を聞くと、「分析はこれから」との回答だった。一部には「期日前投票によって、18歳、19歳の投票率が引き上げられた」との回答も。

馳浩文科相は7月12日の閣議後会見で、「18歳以上」によって行われた参院選に言及。高校などで主権者教育を受ける機会の多い18歳と、大学生や社会人が多い19歳で、投票率に大きな差があった点について、「大学進学などで親元を離れ、住民票を移さず、投票に行かない19歳が多いのではないか」と指摘していた。

主権者教育の試金石ともなった7月の参院選の結果を、教育現場、ことに高校は、どのように受け止めるか。今後、18歳で選挙権がある高校3年生が、実際に地方選や国政選挙で選挙権を行使できるタイミングになくても、主権者教育の取り組みの重要性は減じない。実施した主権者教育を振り返る意味で、各地の高校は、選管が公表する18歳投票率に、まずは関心を払う必要がある。大学にも、同様の関心が必要だ。

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