株式会社ヒューマンデザインと(一社)日本アクティブラーニング協会が主催する「アクティブ・ラーニング研修―教員のためのシアターラーニング」が8月8日、東京都町田市の音楽座ミュージカルで開催された。
参加者は、小・中・高校の教員など100人。6、7人のグループでアイデアを出し合い、物語や歌を自ら考え、体を動かしながら創作に挑み、ミュージカルを披露した。
この日の研修は、独立行政法人教員研修センターが実施している「平成28年度教員の資質向上のための研修プログラム開発事業」の一環であるアクティブ・ラーニング研修の1つに位置づけられたもの。同センターがヒューマンデザインに嘱託して実施した。
ミュージカルの創作過程は、まさにアクティブ・ラーニングだった。
受講者に与えられた時間は1時間。教員らは初対面の仲間と力を合わせ、4、5分間のミュージカルを完成させていった。
演目は、▽にんじんとごぼう▽桃太郎異説▽侍GO――など。どれもアイデアが詰まったオリジナル作品。他のグループに向けて実演した後、トレーナーからフィードバックを受けた。
音楽座ミュージカルの藤田将範さんは「殻を破るのは大事」とし「声を出し、体を動かすことで心も解放される」と述べた。「相手を意識すると、相手のために動けるようになる」との話も。
創作を見守るトレーナーは「ミュージカルという場では、校長先生や一般教員など、それぞれの立場は関係ない。まわりに気を遣わずにみんなで楽しめる」「先生たちは、殻を破るとすごい力を見せてくれる」と笑顔で話した。
受講者は「始める前はできるのか不安なところもあったが、おもしろかった。まわりの人ともすぐに打ち解けられた」と話した。「殻を破れました」との声も聞かれた。
創作の他に、参加者全員での合唱や発声練習、カーテンコールなども行われた。
この研修は、その場で「感じて動く力」を身に付け、演劇やミュージカルの技法を活用しながら、「アクティブ・ラーニングとなる活動」「場の作り方」「他者との関わり方」を考え、共有するのがねらい。
今月19日にも、同じ内容、同じ会場で開催される。