理工系人材育成に向け 初等中等教育の充実など

文科省は「理工系人材育成に関する産学官行動計画」をまとめた。理工系人材の育成のため、大学や企業などによる理科実験教室や出前授業などの充実を図る。

行動計画は、▽産業界のニーズと高等教育とのマッチング方策、専門教育の充実▽産業界における博士人材の活躍の促進方策▽理工系人材の裾野拡大、初等中等教育の充実――の3テーマで取りまとめられた。

このうち、「理工系人材の裾野拡大、初等中等教育の充実」では、これまで各大学や企業が個々で取り組んでいた出前授業などについて、状況の共有や連携の仕組みを検討する必要があるとしている。

これにより、活動ノウハウの蓄積やコンテンツの共有を行い、子どもたちに充実した学習機会の提供が考えられる。また子どもの理工系の進路選択は親からの影響が大きいとして、大学や企業による親を対象とした説明会などを行い、理工系進路への理解を深めたいとしている。

行動計画には、産学官それぞれのアクションプランが示されている。2、3年以内の短期的対応では、大学や教委が連携し、理系科目の教員を対象とした講座を開講する。その際、産業界と連携し、理系科目の内容と実社会の結びつきを体験する機会を提供するとしている。

この他にも、産学連携による博士人材の育成の充実に向け、博士課程(後期)の学生を一人前の研究者として、産学共同研究に参画させるなどの案が示された。

計画は、昨年5月に、文科、経産の両省が共同して設置した「理工系人材育成に関する産学官円卓会議」での議論を取りまとめたもの。同会議は、これまでに9回開催された。産業界でイノベーションの創出に欠かせない存在の理工系人材を、戦略的に育成する方策を検討してきた。

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