いじめに組織的対応を 起こり得るではなく起きている

いじめの組織的な対応について議論した
いじめの組織的な対応について議論した

いじめ防止対策協議会は8月22日、文科省で今年度第2回会合を開いた。事務局はいじめ問題について、教委や教員らから聴き取りを実施。これらを基に「いじめ防止等対策における組織的対応について」との論点ペーパーを作成し、提示した。委員らは、いじめに対する組織的な対応などについて意見を出した。

同ペーパーの中で、教員がいじめの問題を抱え込んでしまうのは「自らの責任と捉え、自らの力だけで解決しようとしてしまう意識がある」との課題が提示された。

こうした教員各個による抱え込みを防ぐために委員らが必要と訴えたのは、▽いじめは教員の指導力不足で発生するとの考えの払拭▽生徒指導を専任で担当する教員の配置▽管理職や教委らによる「指導力不足ではない」との声かけ――など。

横山巌日本弁護士連合会子どもの権利委員会幹事は「文科省からのいじめに関する通知が、現場の先生方にしっかりと届くよう徹底してほしい」と述べた。

各学校で策定されている「学校いじめ防止基本方針」を機能させるための方策、児童生徒や保護者等に浸透させるための方策についても議論された。これには、教員らから同方針の内容や機能に関して「学校間で差が激しい」との意見が出た背景がある。

全国市町村教育委員会連合会の相上興信事務局長は、教委による学校訪問のさらなる充実を求め「情報の共有を大事にしていきたい」と述べた。

森田洋司鳴門教育大学特任教授は「文科省は、いじめはどの学校でも『起こり得る』問題としているが、どの学校でも『起きている』との認識を持つべきである。その点について見直してもらう必要がある」との意見を出した。

他の委員からは「子どもや保護者を交えて話し合う場を作っていく必要があるのではないか」「保護者会や学校便りを使って浸透させていくのが良いのでは」との意見が出た。

事務局は、今年3月から6月にかけて聴き取りを実施した。対象は、▽都道府県・指定都市教委(12教委を抽出)▽市区町村教委、学校(11都道府県を抽出)▽私立学校(3都道府県を抽出)。

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