教員のための博物館体験 具体物などから学ぶ

防空壕体験で空襲の轟音を体感
防空壕体験で空襲の轟音を体感

「教員のための博物館体験」が8月25日、東京都千代田区の昭和館で開催された。学芸員による展示の解説や収蔵庫見学などを実施。展示内容について、参加した教員は「当時の日本に何があったのか、具体的に知ることができる」と話した。

同館の常設展示室では、戦中・戦後の学校の様子や学童疎開、空襲などの史資料が展示されている。8つのブースには、一般用と子ども用の解説シートが2種類常備されている。子ども用シートの漢字にはふりがながふってあり、写真がたくさん盛り込まれている。

防空探検ゲームや防空壕、玉音放送などの体験コーナーも充実。体験ひろばにはクイズもあり、他にも▽井戸ポンプ▽米つき▽台所用品や布製ランドセル▽防空頭巾や婦人服――などを触ったり体験したりできる。

参加した教員からは「教科書では取り扱われていない内容が分かった」「学校にある資料の整理や保存方法の参考にもなった」との声が聞かれた。

体験型資料の充実について、昭和館学芸部の藤川和史学芸課長は「見るだけでなく、体験してもらうのも大切」と語った。同課長は、参加した教員のさまざまな質問に、細かく丁寧に答えた。

同館のホームページでは、常設展示室の各ブースの展示を紹介。動画の再生や解説も見られる。図書館検索では、すべての目次が入力してあるため、さまざまな記事を調べられる。

またグラフィックパネルや、実物資料が入ったキットの貸出も無料(送料は実費負担)で行っている。一般向けと学校向けがあり、学校向けの中身は▽陶製の湯たんぽ▽疎開先で描いた絵▽防空頭巾▽ランドセル▽少年雑誌――など。授業の中で資料として使える教材が詰まっている。

同課長は自身の祖父との対話から、同館の利用について「子どもたちに、戦争についておじいちゃんやおばあちゃんと話してもらいたい。家族同士の交流の場のきっかけとなったら嬉しい」と話した。

平成28年度の4月から7月までに、130を超える小・中学校が来館。社会科見学や修学旅行、社会科の授業や総合的な学習、平和学習の教材などとして、多くの学校から利用されている。

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