所得連動返還型奨学金 審議まとめ案が大筋で了承

審議まとめ案が大筋で了承された
審議まとめ案が大筋で了承された

所得連動返還型奨学金制度有識者会議は8月30日、都内で第12回会合を開いた。今年3月に公表された「新たな所得連動返還型奨学金制度の創設について」の第1次まとめに文言を追加。審議まとめ案が大筋で了承された。

新たに加わった記述は▽貸与年齢の制限▽既に返還を開始している者等への適用▽返還初年度および2年度目の返還月額について▽返還方式の切り替え――など。第1次まとめで「今後検討すべき事項」として挙げられた項目が追加された。

既に返還を開始している者等のうち、返還負担緩和策を講じてもなお返還が困難な者については、①新所得連動返還型制度の適用②減額返還制度のより柔軟な活用――を検討する。

①を認める場合は、返還月額が最低2千円になるとともに、毎年度の申請なしに所得に応じた返還月額が設定される。
②については、例えば既存制度を拡充し、減額幅をより大きくする制度の新設が考えられる。

①では、事務手続きの増大や既返還開始者からのマイナンバーの提出、人的保証から機関保証に移行するための保証料の一括支払いなどが必要となる。このため、当面は②で対応を図るのが望ましいとされた。

文科省の担当者は「将来的には新所得連動返還型制度も適用したい。時間をかけて検討していく」と述べた。

一方、返還初年度の返還月額については、①2千円②定額返還型での返還月額の半額③初年度の給与額等の自己申告に基づき返還月額を設定――とする。2年度目は、「前年の課税対象所得の9%」で対応すると示された。

初年度の返還について、就職後に給与額等の自己申告を求めた例に対し、委員から「全員に給与明細の提出を求めるのは現実的ではない」との意見が出た。

他の委員からは「後で返せというのは学生ローンではないか」「学生ローンが当たり前とならないように」との声が聞かれた。

定額返還型も含めた奨学金制度全体として貸与年齢を制限するか否かについては、文科省および日本学生支援機構で検討していく意向を示した。

同まとめの公表の時期について、文科省の担当者は、「まだめどが立っていない」としている。

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