児童が給食で防災米食べる 災害時の意識を高める

アルファ化米を味わい備えの大切さ学んだ
アルファ化米を味わい備えの大切さ学んだ

児童が給食で非常食を食べて防災意識を高める――。東京都八王子市教委は、8月30日から9月5日までの防災週間に市立小学校23校で、災害時の備蓄食料「アルファ化米」を給食などで提供する取り組みを推進している。9月1日には、同市立松が谷小学校(辻泰成校長、児童数293人)で給食のカレーライスに同米を使用し、全校児童が味わった。同米が市の防災倉庫に保管されており、市が熊本地震被災地に支援物資として提供したなども説明した。食を通じて児童の防災や備えの意識を高め、有事の助け合いの大切さも考えさせた。

同校は、9月1日の防災の日に合わせて、給食で防災米を食べる機会を設けた。全児童と教職員約300人分のカレーライスにつけるため、20キロのアルファ化米を使用。児童は、今後起こる可能性がある大震災を頭の片隅に置き、防災米の味や食感を味わった。

1年1組では、担任の福富理恵教諭が冒頭、防災米について説明。この米は、大地震などでガスや電気が使えなくても、水を注ぐだけで食べられると話した。児童は「給食のいつものカレーライスと同じ味」「おいしいよ」とつぶやき、たくさんおかわりしていた。

続いて同教諭は、「震災はいつ起きるか分からない。日頃から家族で、災害のときにどうするかを話し合っておきましょう」とも促した。学校の防災訓練にきちんと取り組むのが大事とも強調した。

今春起きた熊本地震では、同市が保管していた同米5千食を被災地に提供した点も報告。児童は、同米を使ったカレーライスを口に運びながら、大規模災害に向けた備えと互いに助け合う大切さを学んだ。

辻校長は、「児童には、アルファ化米とその備蓄について知ってほしかった。実際に食べながら、有事の心構えと安心感を持たせられたと思う」と、取り組みの目標や意義を振り返る。今後も、保護者と学校備蓄食の期限切れ食材を食べる機会を設け、共に防災意識を高めていければなどと話す。平時から保護者や地域と関わりを深め、連携した防災教育体制を強めたいとも。

この日の取り組みは、防災に食育を加味した内容となった。食育について同市教委は、食を通じた学びに役立つ「食育メモ」と題した資料を作成。全市立小学校に定期配付している。多彩な話題を工夫し、リオデジャネイロ五輪に合わせてブラジル料理を切り口にしたり、読書推進も視野に料理を扱った複数の本の内容を話題にしている。

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